三島由紀夫の、『金閣寺』を読んだ | 創作ラボ2

三島由紀夫の、『金閣寺』を読んだ

三島由紀夫の、『金閣寺』を読んだ。

 

『金閣寺』は、三島由紀夫の代表作である。

 

この小説は、金閣寺があまりにも美しいからという理由で、学生の僧が金閣寺に放火する物語である。

 

美しい物を永遠に自分のものにしておくために、その物を消し去る。

 

彼は、パラノイアである。

 

アイドルのファンが、そのアイドルを永遠に自分のものにするために殺害する。

 

金閣寺に放火した学僧とアイドルを殺害するファンの心情は同じである。

 

彼ら、パラノイアには、決して同情できない。

 

三島由紀夫は、パラノイアである学僧の視点で、学僧に気持ちを寄り添う形で小説を書いている。

 

美しさに嫉妬して、同時にそれを永遠に所有したいと思う犯罪者であるパラノイアの心情など理解できるはずがない。

 

三島由紀夫は、豊富な語彙の知識があり、それを、嫌みなほど駆使して、饒舌な文章を書く。

 

読めない漢字に出くわして、意味がわからず、読書のリズムが崩れる。

 

三島由紀夫の、硬質な岩盤のような文体に、拒絶反応を起こす。

 

日本語は、しなやかで、たおやかで、優しく、言葉少なにして、行間を読ませるもの。

 

そこに、わび、さびが生まれる。

 

三島の文体は、小説には不向き。

 

論文か評論向きである。

 

自分の肉体を鏡に映して、その美しさに陶酔しているような文体には、拒絶反応が起こる。