挟まれた親指 | 創作ラボ2

挟まれた親指

いつものスーパーにスクーターで買い物に行った。


すると、駐車場で、初老の男性が、私に向かって何か言っていた。


はて、この人は誰だろう。なぜ私に話しかけているのだろうと、思いつつ、近づいた。


「ドアを開けてくれ」と彼は言っているようだった。


軽自動車のハッチバックの後ろのドアを開けてほしいと私に言っているのだった。


いくら、初老だといっても、それくらいの事はできるだろうと思ったのだが、彼は、「指を挟まれた」と言った。


私は、状況がよくは理解できなかった。


とにかく、軽自動車のハッチバックのリアドアを開けた。


彼は、右手の親指はハッチバックのリアドアの右上のあたりに挟まれていた。


親指が挟まれた状態で、ハッチバックのリアドアを閉めていたのだ。


しかし、指が挟まった状態でドアが閉まるものだろうか。


彼の右手の親指は、ドアの枠に圧された跡が付いていたが、指が切断されているいるとか、出血しているという事はなかった。


それにしても、ありえない光景だった。