松本清張の、『黒革の手帖』を読み終えた
松本清張の、『黒革の手帖』を読み終えた。
ミステリーだと思っていたけれど、ミステリーではなかった。
どこにも、死体は転がっていなかった。
作品の冒頭に、横領の話があって、それ以後は、銀座でクラブを開いたママの話で、そのママが、誰かの弱みを握り、脅迫をして金を巻き上げて、さらに、大きな店を獲得しようとしていたが、実は、自分が騙されていたという話。
話が長すぎる。半分くらいの長さでいい。
銀座でクラブを経営するにはどれだけの経費がかかるか、そういう店には、組織的な悪も絡んでいて、見栄と、奸計が跋扈する世界だという事は分かった。
清く美しくやさしいという女は、男が描く幻想で、現実の世界にはどこにもいない。
女という女には、幻滅してしまう。
金の切れ目が縁の切れ目だという事は、現実の世界で数多く見てきた。
生きて行くための金がなくなり、家族が崩壊し、個人が崩壊していく姿を間近に見てきた。
声を大にして言うまでもなく、女一人が誰にも頼らずに、この世界で生きていく事は多大なストレスを伴う。
勝ち組という言葉を使わせてもらえるなら、女にとっては、専業主婦となって、子供を立派に育てるのが勝ち組だろう。