川端康成 『古都』を読む
ほんの少しずつですが、読みすすんで、川端康成の、『古都』を読み終えました。
川端康成の本は、何か読んでいるはずなのですが、記憶がありません。
『古都』は京都が舞台です。
双子の一人が捨て子になって、そこの子は呉服問屋に拾われて、お嬢様として裕福な生活をしている。
双子のもう一人は、北山で、裕福ではない暮らしをしている。
その双子の姉妹がある時に出会って、お互いが双子の姉妹であることが分かる。
姉妹は、一晩だけいっしょに、呉服問屋の家で寝る。
双子の一人は、北山に帰って行く。
分かりやすい、美しい日本語で書かれている。
読みやすいけど、歯ごたえはあまりない。
でも、とても切ない。
京都の歳時記の案内のような気もする。
とくに何か、大きな出来事を描くわけではなくて、日常の情景を丁寧に、美しい日本語で書いていけば、きちんと文学になるということだろう。
物語の進み具合が、けっこう、速い。
同じ場面で、無駄に時間がすぎるということはない。
川端康成は、この小説を睡眠薬を飲みながら書いたということだ。
あまり意識がはっきりしない状態で書いたのだろうと思う。
あまり多くを語らず、行間を読ませて、余韻を残すのが正統な文学というものだろうか。