松本清張のドラマスペシャル 『書道教授』
2時間、テレビの前に座って、ドラマを見るということはあまりない事だけど、昨夜は、松本清張原作のドラマということで、『書道教授』を見てしまった。
実は、松本清張の小説は、全く一冊も読んでいない。
まず、このドラマで、目を引いたのは、着物姿の杉本彩の艶なる美貌。
着物好きな私としては、正直なところ、杉本彩の着物から目が離せなくなって、テレビ画面に吸い寄せられてしまった。
京都のロケ場所も気になった。
もちろん、ドラマのストーリも気にはなったのだが、松本清張原作のテレビドラマは以前にも見たことはあったので、ある程度のストーリーの予想はつくと思っていたのだが、主人公の妻が盗まれた着物を着ている人物を発見したことによって、平穏に暮らせるはずの主人公が奈落の底に終てしまうという展開は予想していなかった。
銀行員の主人公と妻の一見、幸福な家庭がある。
しかし、主人公は浮気をしている。
浮気相手が、事件に絡む。
そういうのは松本清張のサスペンスの一つのパターンであるような気もする。
幸せそうに見える人物が、事件に巻き込まれて、破滅の道を辿る。
松本清張は、成功者、幸福に暮らしている者、あるいは、社会に対して、根源的な恨みを持っているように思える。
松本清張の小説は決してハッピー・エンドにはならない。
人間は、自らの欲望によって崩壊する。
夜の世界の女性との浮気というのは、ありがちだけど、男と女の間にあるのは、愛と憎しみ、そして、金。
愛と憎しみと金。この三者の中の勝利者は何かというと、金なのだろう。
金の切れ目が、愛から憎しみへと変わる。
そこに、事件が起こる。
杉本彩の着物姿も、妖艶だったけれど、『筆占い』というものが、現実にあるのかどうか、気になった。
字は心を現すものなのだろうか。
心の乱れは字に現れるということはありえる。
では、字の下手な人は心持がよくないということだろうか。
自分の字を見てみる。
きれいだとは思うことがない。
人格的に偏屈であるから、字もうまくないのだろう。