『プードルスプリングス物語』 レイモンド・チャンドラー & ロバート・B・パーカー | 創作ラボ2

『プードルスプリングス物語』 レイモンド・チャンドラー & ロバート・B・パーカー


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『プードルスプリングス物語』を読みました。


この作品は、異色の作品です。


レイモンド・チャンドラーが四章まで書いたものをチャンドラーの死後、ロバート・B・パーカーが作品に仕上げたものです。


ですから、純粋には、レイモンド・チャンドラーの作品ではないのですが、とりあえず、チャンドラーの未完のままだった幻の作品がロバート・B・パーカーの手によって、チャンドラーの死後三十年後の1989年に世に出たわけです。


フィリップ・マーロウは、『長いお別れ』で登場した、大富豪のハーラン・ポターの娘のリンダ・ローリングと結婚したという設定になっています。


マーロウがお金持ちと結婚するというのは、どうもしっくりこないのですが、やはり、二人の結婚生活はうまくはいきません。


働く必要はないのに、マーロウはやはり探偵稼業を始めます。


現代に近い時代に出版されているので、なんとなく、作品全体に時代の新しさが感じられます。


ロバート・B・パーカーが書いた部分はさほど違和感というものは感じないですが、やはり、チャンドラーの時代の匂いというものは薄らいでいる感じです。


この作品を含めて、チャンドラーの長編小説は8作品すべて読んだのですが、もっとも、印象に残ったのは、『湖中の女』です。この作品は、ハードボイルドというよりは、ミステリーの要素が多いように思います。ハードボイルドファンだけではなくて、ミステリーファンもこの作品は楽しめるだろうと思います。


チャンドラーの短編小説は、すでに一冊読んでいます。現在、短編の2冊目を読んでいます。