青い手紙 2
オフィスを出ると、私は駐車場に向かった。私の車は、没個性的な1500CCのスーパーに買い物に行くにはうってつけのシルバーのフォードアだった。これなら、近距離でも、遠距離の移動にも、運転のうまくない私でも、さほど不快感を覚えることなくハンドルを握ることができる。
依頼者の住所は、私のオフィスからは、車で一時間程度だろうと思われた。
市街地の、のろのろ運転にはいつもいらいらしてしまう。
四十分ほどで、交通量の多い市街地を抜けた。そこからは、山手の方向に向かう。
私が書きとめた住所に間違いがなければ、そして、私の運転技術が未熟でなければ、あと、五分もすれば、依頼者の住所に着くはずだった。
このあたりには、比較的、敷地面積の広い家が軒を連ねていた。
駐車場らしきものはどこにも見当たらなかった。私は目についたコンビ二の前に車を止めた。
コンビニで、とくに買う必要もなかったのだが、小さなペットボトル入りのお茶と、サンドイッチを買った。
レジには、アルバイトらしい女性が二人いた。私は二人のうちの、年齢的に上だろうと思われる女性に、依頼者の住所がどのあたりにあるのか訊いた。彼女は少し困ったような表情したのだが、コンビニから少し西の方向だと教えてくれた。西の方向がどちらなのか分からないと私が言うと、彼女は西の方向を指差して教えてくれた。
私は、車はコンビニの駐車場に止めたまま、西の方向に歩いた。