宮澤賢治は
圧倒的に青い
青い世界だった
幼少の頃から、彼の青い世界に魅せられていた。
銀河鉄道の夜
詩集
小学生の頃、生活発表会でよだかの星のOHP発表をやった。
透明薔薇の火に燃される
貝の火
赤を塗りつぶした青よ
炎の、いちばん温度の高いところは青い
青い炎
1
日は黄金の薔薇
赤いちひさな蠕虫が
水とひかりをからだにまとひ
ひとりでをどりをやつてゐる
(えゝ 8 γ e 6 α
ことにもアラベスクの飾り文字)
赤い蠕虫舞手は
とがつた二つの耳をもち
燐光珊瑚の環節に
正しく飾る真珠のぼたん
くるりくるりと廻つてゐます
(えゝ 8 γ e 6 α
ことにもアラベスクの飾り文字)
背中きらきら燦いて
云わなかったが
おれは四月はもう学校に居ないのだ
恐らく暗くけわしいみちをあるくだろう
そのあとでおまえのいまのちからがにぶり
きれいな音の正しい調子とその明るさを失って
ふたたび回復できないならば
おれはおまえをもう見ない
なぜならおれは
すこしぐらいの仕事ができて
そいつに腰をかけてるような
そんな多数をいちばんいやにおもうのだ
もしもおまえが
よくきいてくれ
ひとりのやさしい娘をおもうようになるそのとき
おまえに無数の影と光りの像があらわれる
お前はそれを音にするのだ
みんなが町で暮したり
一日あそんでゐるときに
おまへはひとりであの石原の草を刈る
そのさびしさでおまへは音をつくるのだ
多くの侮辱や窮乏の
それらを噛んで歌ふのだ
もしも楽器がなかったら
いゝかおまへはおれの弟子なのだ
ちからのかぎり
そらいっぱいの
光でできたパイプオルガンを弾くがいゝ
『春と修羅 第二集』より