2月1日一。
プロ野球チームは一斉にキャンプを開始した。安西はあの後、1日だけ漣の別荘にお世話になって横浜に戻り自主トレーニングに励んでこの日を迎えた。
久しぶりに再会した佐伯は相変わらず無愛想だったが、安西には微笑みかけてきた。
まさか、自分と別れてからの数日間に彼の中でとんでもない変化が生じた事など佐伯は知る由もなかった。
ただ、佐伯が感じたのは自主トレーニングの間は沈んだ様子だった安西が、見違える様に生き生きとしてきた事だった。
だが、その原因が何かを詮索する気はなかった。
南国とはいえ、真冬に寒風にさらされながら選手達は基礎練習からじっくりと合同練習に励んだ。
キャンプに入って4日目がたちまち過ぎ去った。
その日もトレーニングを終えて選手達は宿舎に戻った。
その日、とてつもない出来事が起こるとは誰も予想もしていなかったのだが。
つづく一

この物語はフィクションです。