(弓子か一。
すまないが今、立て込んでいるんだ。
子供達に何かあったのでなければ、後にしてくれ)
漣がそう言って切ろうとすると(あなた、大変よ。
有沢が安西君と吉本レミちゃんにひどい真似をする気でいるわ)
と畳み掛けてきた。
(何だって!)漣は顔色を変えた。
(どういう事だ?
弓子、有沢が2人をどうするというのだ)
(…有沢もドジな奴よ。
隣の部屋に私がいるのに、雇ったごろつきと相談しているんだから。
安西君の行動を探らせて、今日伊豆から帰って来るのを知ったのよ。
レミちゃん、今日は仕事がオフでしょ。
何らかの形でレミちゃんに安西君の自宅マンションに来るように誘いをかけたのよ。
レミちゃん、安西君が好きだもの。
絶対にやって来るから2人を拉致ってやると言ってたわ」
漣はしばらく口がきけなかった。
身体中の血が逆流していく思いだった。

つづく一

この物語はフィクションです。