それより3年前の春から彼はこの若者を知っていたのだ。
3年前の4月一漣はある煩悶を胸に抱いていた。
漣事務所の映画は、順調にヒットを続け漣の映画プロデューサーとしての地位も高いものになっていった。
だが、更に高みを望む彼にとってはまだまだ物足りない現状にあった。
(新人が欲しい一。
今まで現れた事の無い新しい型(タイプ)の新人男優が一)
彼が子飼いの俳優として育ててきた元モデルの日下勇馬は、漣の期待に応えて順調に実績をあげていた。
女優陣も粒よりのスターが何人も育っていた。だから漣はどうしても日下に続く男優が欲しいとその当時から強く願っていた。
漣は新たな男優を発掘する為に新人コンテストを開催した。
実に2万人にも及ぶ応募者がいたが、その中に誰1人として漣の琴線に触れる青年はいなかった。
結局、グランプリは選出されずに終わってしまった。
(やはり、今の日本には私の心を動かすスター性を持つ若者はいないのか一)半ば諦めの境地でいた時、漣は出逢ってしまった。
理想の若者に。
(あの時、出逢ったのを安西は覚えていなかった。
無理もない一。あの時彼はそれどころではなかったのだから)全く運命というものは何と奇妙な処で人と人とを巡り逢わせるものなのだろうか一。
つづく一
この物語はフィクションです。
3年前の4月一漣はある煩悶を胸に抱いていた。
漣事務所の映画は、順調にヒットを続け漣の映画プロデューサーとしての地位も高いものになっていった。
だが、更に高みを望む彼にとってはまだまだ物足りない現状にあった。
(新人が欲しい一。
今まで現れた事の無い新しい型(タイプ)の新人男優が一)
彼が子飼いの俳優として育ててきた元モデルの日下勇馬は、漣の期待に応えて順調に実績をあげていた。
女優陣も粒よりのスターが何人も育っていた。だから漣はどうしても日下に続く男優が欲しいとその当時から強く願っていた。
漣は新たな男優を発掘する為に新人コンテストを開催した。
実に2万人にも及ぶ応募者がいたが、その中に誰1人として漣の琴線に触れる青年はいなかった。
結局、グランプリは選出されずに終わってしまった。
(やはり、今の日本には私の心を動かすスター性を持つ若者はいないのか一)半ば諦めの境地でいた時、漣は出逢ってしまった。
理想の若者に。
(あの時、出逢ったのを安西は覚えていなかった。
無理もない一。あの時彼はそれどころではなかったのだから)全く運命というものは何と奇妙な処で人と人とを巡り逢わせるものなのだろうか一。
つづく一
この物語はフィクションです。