一方、漣と安西は一
「安西君、落ち着きたまえ。
そんなに緊張しなくても大丈夫だ。
Mr.スタンフォードは実に気さくな方だからね。
君が日本で最高のプロ野球の投手だと告げたら是非、会いたいと言っておっしゃった。
彼も君に会うのを楽しみにしてくれているのだ」
某高級ホテルのプレジデンタルスイートを常宿にしている彼が自室で待っていてくれるという一。
支配人自らが、このスイートのナンバーを押した。
開けられたドアには数人のボディーガードがいて軽い身体検査をされた。
元より丸腰の二人はすんなりとリビングへと案内された。
ドアが開かれると、スタンフォード氏が微笑んで招き入れてくれた。
「通訳は私がするから君は、何でも話していいよ」
こっそりと漣は安西に告げた。漣は流暢な英語で、スタンフォードに安西を紹介した。
「彼が日本のプロ野球界で3年連続最多勝を飾った安西貴之です。Mr.スタンフォード」
「私がロバート・スタンフォードです。
Mr.漣の紹介で貴方に会えて大変嬉しく思います」
少し縮れ気味の黒髪と独特の光彩を持つ蒼い瞳の彼は漣よりも小柄で安西と同じ位の身長だった。

つづく一

この物語はフィクションです。