「ケッ!
何が失礼しますだ。
気取りやがって」
有沢はカウンターバーに戻ると悪態をついた。「いかにも漣が好みそうなガキだな。
しかし、間近で見るとゾクッとする程の色気があったぜ。
あいつなら俳優としても、すげえ受けるだろうよ」
「漣の人をみる目は確かってことね。
でも、残念ながら彼は一流の野球選手一。
間違っても芸能界入りは考えられない。
それでも、手元引き留めて起きたいのだからよっぽど気に入っているのよ。
あの子のこと」40歳の弓子からすれば、24歳の安西など青臭い子供だった。
「それに、あの子一」
「え?何だよ」有沢が訊ねると「いいの、あなたに言っても仕方がないわ」
弓子は楽しげに語らっている二人の姿を眺めながら、マティーニのオリーブを口に含んだ。
佐伯克彦は、完全にパーティーの壁の花になっていた。
もっとも、花というにはその姿はあまりに武骨ではあったが。29歳。
身長は漣と同じ188㎝の鍛え上げた体躯はそれだけで周囲の人間を威圧した。
芸能界や財界に知人などいる訳もなく、着なれない正装でただひたすら酒や料理を口に運んでいた。
つづく一
この物語はフィクションです。
何が失礼しますだ。
気取りやがって」
有沢はカウンターバーに戻ると悪態をついた。「いかにも漣が好みそうなガキだな。
しかし、間近で見るとゾクッとする程の色気があったぜ。
あいつなら俳優としても、すげえ受けるだろうよ」
「漣の人をみる目は確かってことね。
でも、残念ながら彼は一流の野球選手一。
間違っても芸能界入りは考えられない。
それでも、手元引き留めて起きたいのだからよっぽど気に入っているのよ。
あの子のこと」40歳の弓子からすれば、24歳の安西など青臭い子供だった。
「それに、あの子一」
「え?何だよ」有沢が訊ねると「いいの、あなたに言っても仕方がないわ」
弓子は楽しげに語らっている二人の姿を眺めながら、マティーニのオリーブを口に含んだ。
佐伯克彦は、完全にパーティーの壁の花になっていた。
もっとも、花というにはその姿はあまりに武骨ではあったが。29歳。
身長は漣と同じ188㎝の鍛え上げた体躯はそれだけで周囲の人間を威圧した。
芸能界や財界に知人などいる訳もなく、着なれない正装でただひたすら酒や料理を口に運んでいた。
つづく一
この物語はフィクションです。