自らの型代を外した最高神は、混沌化した全身をうち震わせながら懇願した。
―やめて、やめてくれよ。
サナヤ、このままでは全界が滅びてしまう。
俺は何の為に型代を外したんだ。
全く意味がなくなるじゃないか!
サナヤ!!―
それでも、絶対神は引かなかった。
―己れの全てを捨てて、他者に尽くした者見捨てて何のバハラードの理ぞ!
何故(なにゆえ)の全界の安寧―。
この命、そなたを救えずして何の意味があろうか!
我は、我の理をもってそなたを救わん。―
―サナヤ…。
いえ―マナイ様。―
マナイ神の着衣の懐に隠れていた音瀬の長が、スルリとクヌギの内部に入り込んだ。
音瀬の民が、白いベールになって神々を優しく押し包んだ。
バハラードの試練を受けた時にマナイ神が彼等を守った様に―。
長は、クヌギの内部で自らを溶かした。
溶けてクヌギの新たな鋳型となった。
いつしか、混沌の中から先ず腕が生じた。
最高神はその両腕でマナイ神にしっかりとすがりついた。
マナイ神もしっかりと抱き締めた。
白いベールと化した音瀬の民は神々をバハラードの理から守った。
彼等も溶けて行った。
溶けて神々と同化した。
暖かい日溜まりの様な念が二人を押し包んだ。
―つづく。
―やめて、やめてくれよ。
サナヤ、このままでは全界が滅びてしまう。
俺は何の為に型代を外したんだ。
全く意味がなくなるじゃないか!
サナヤ!!―
それでも、絶対神は引かなかった。
―己れの全てを捨てて、他者に尽くした者見捨てて何のバハラードの理ぞ!
何故(なにゆえ)の全界の安寧―。
この命、そなたを救えずして何の意味があろうか!
我は、我の理をもってそなたを救わん。―
―サナヤ…。
いえ―マナイ様。―
マナイ神の着衣の懐に隠れていた音瀬の長が、スルリとクヌギの内部に入り込んだ。
音瀬の民が、白いベールになって神々を優しく押し包んだ。
バハラードの試練を受けた時にマナイ神が彼等を守った様に―。
長は、クヌギの内部で自らを溶かした。
溶けてクヌギの新たな鋳型となった。
いつしか、混沌の中から先ず腕が生じた。
最高神はその両腕でマナイ神にしっかりとすがりついた。
マナイ神もしっかりと抱き締めた。
白いベールと化した音瀬の民は神々をバハラードの理から守った。
彼等も溶けて行った。
溶けて神々と同化した。
暖かい日溜まりの様な念が二人を押し包んだ。
―つづく。