横たわる長を冷ややかな目で見つめ、口を開いた。

「マケヲ、ミトメロ。
ミトメルンダ。」

「…。」

長が沈黙していると、クヌギは例の小刀を長の喉元に再び押し当てた。

「マケヲ…ミトメロ。
コレガサイゴダ。
マケヲ、ミトメロ。」

「長…。」

蛇封じに囚われた¨気¨と一族の者達がすがらんばかりに長を呼んだ。
長は全てを諦めた様に告げた。

「…判った。
私の負けだ。」

長はようやく敗北を認めた。

次の瞬間、
クヌギに異変が生じた。

「ピキッ!
ピキキーッ。
ピキーッ!」

まるで機械が軋む様な声をあげて、クヌギは体を激しく前後にねじ曲げた。

「貴様!
最高神ではないな。
何者だ!?」

長はよろめきながら起き上がった。

「クヌギ―。
ク、ヌ、ギ。
ゴメン、ムリ。
モウ、ムリ。
ゴメ…ン。」

¨クヌギ¨はそう言うと、あっという間にマスコット人形の大きさに縮んだ。
唖然とする長を尻目にこそこそと岩場に隠れた。

「そなた…、
そなたは音瀬の長か!?
どういう事だ。
今の今まで私が闘っていたのは今上最高神シュナク・サーレではなかったのか!?」

¨その通りだ。
いや、音瀬の長を依り代にして闘っていたのは紛れもなく俺だ。¨