具現化して、絶対神という形を成してこそ、救済を果たす事が出来たのだ。

¨よくぞ、我が与えし試練に打ち勝ち絶対神として降臨してくれた。
感謝する。
感謝するぞ。
マナイ神…。¨

バハラードの念が次第に弱まってゆく。

¨バハラード様っ。
お気を確かに!¨

マナイ神は、必死に呼びかけた。

¨我等は、同時には存在出来ぬ。
我はこれより眠りにつかん。
後は頼む…。
絶対神よ―。¨

マナイ神は涙ながらにバハラードに手を差しのべるが、もはやその存在は捉えられなかった。

¨音瀬の民―。
先程の所業、許したたまえ。
誠にすまなかった。
これからも、我が子を頼む。¨

¨ミー、ミー。
ワカッタ、ワカッタ。¨

¨イタクナイ。
ヘイキ、ヘイキ。¨

かなりの痛手だったろうに、音瀬の民は明るくそう告げた。

¨ありがとう―。
心優しき民よ。
…さらば。¨

¨バハラード様!¨

マナイ神が必死でその名を呼ぶも、もはや念は返らなかった。
バハラードの自我はマナイ神と引き換えに眠りに就いた。

¨バハラード。
我が親人(おやびと)よ…。¨

マナイ神は、
身を伏せて
暫し、呻く様に
泣いた…。

―つづく。