神界は、かつての姿を寸分の狂いもなく取り戻した。
神々も本来の姿に戻り、唖然として周囲を見渡した。
人界と空世は表立った変化は見られなかったが穏やかなエナジーがそれらの世界も暖かくおし包んでいった。

サナヤは、絶対神
マナイとなった。
その体は、もはや生身ではなくバハラードの大気とエナジーで構成された神よりも更に高度な物質に造り変えられた。
だが、その美しい容姿はサナヤそのままだった。

ほんの一瞬で混沌たる神界を元に戻した絶対神は、凄まじい疲労感に身を泳がせていた。

¨よくやった。
マナイよ。
感謝する…ぞ。
我が子よ―。¨

バハラードの念が再びマナイ神の脳裏に響いた。

¨そなたは、我が化身―。
神として形をなさしめたる者。
真(まこと)の慈悲を行う為に顕れん―。¨

バハラードの悲しみに満ちた念が更に続いた。

¨我は、神に非ず。
姿なき、形なき身ではこの世の災い、その苦悩を感じるも、救いの手を差しのべる術がなかった。
ただ、形なき眼(まなこ)より血の涙を流す日々であった…。¨
¨バハラード…様。¨

そうだったのか。
大気であるゆえに今生界に救いの手を差しのべられなかった。