やがて、サナヤの周辺に凄まじい念波が生じた。
シュウシュウとうねる白い大気。
ヒリヒリと体を締め付けられる特殊な念にサナヤは押し包まれた。
¨我は、
バハラード。
今生の大気・意志・理である。¨

存在はしている―しかし、
その姿はない。
まさに、大気と一体化した者。
サナヤは、全ての神々の中で初めてバハラードとの接触に成功した。

バハラードは、いきなり核心をついてきた。

¨そなたが、
絶対神だと?
笑止!
誰の許しを得て全界の礼をとる?
そなたごときにその礼をとる資格などありはしない。
卑しき者め!¨
¨…。¨

サナヤは、沈黙を守った。

¨その礼をとる間は沈黙を守るべし―。
フッ、一応の決め事には通じておるようだな。
従神サナヤ、そなた人界神の身の上で己が神々の中の神、絶対神であると誠に思っておるのか。¨

サナヤは素早く全界の礼から三界の礼へと姿勢を変えた。

¨神界の王たる今上最高神が偽りを申すとは思えませぬ。
今や、我が内なる何者かも我がマナイであると指し示しております。¨
バハラードの哄笑が地下室に鳴り響いた。