「馬鹿野郎!
いい加減にしろ!!」

マカゲは、サナヤを一喝した。

「今のお前に己が絶対神様ではないと言い切る資格があるか!」

「…。」

「地べたを這いずり回って、泥まみれになって血へどを吐く程必死になってみたのか!?
迷う暇、悩む余裕があるなら動けよ!!」

「マカゲ…さん。」

「悪(わり)い―。
今、お前が大変な立場にいる―それは俺もよく判っているよ。どれ程辛い思いをしているかもな。
だが、このバハラードにお前より上の立場の者はもういないんだ。
今、俺がお前に言えるのは―
絶対神、畏れるな!
それだけだ。
クヌギもきっとそう言いたかったんだと思うぞ。」

マカゲは、空転車に向かって歩いた。

「俺は、俺の信じる道を行く―。
あばよ。
次に会うときは俺を失望させないでくれよな。」
マカゲは口元に微笑みを浮かべ、空転車に乗り込むと振り返らずに飛んでいった。
その姿が見えなくなる迄、サナヤはずっと見送った。

「マカゲさん―。
判りました。
やってみます。
まず、バハラードの¨気¨と対峙出来るように動いて…みます!」

マカゲの言葉に強く動かされたサナヤは、固い決意を先輩に告げた。