クヌギは、マカゲに念を送って来た。

¨マカゲさん、頼む。
サナヤと音瀬の民を屋敷から出して匿ってくれ。
あの洞窟にでも―。
こんな攻撃ではほんの足止めにしかならない。だから、今のうちに早く皆を助けて―。¨

その時、音瀬の民に付き添われてサナヤが彼等の前に現れた。
サナヤの憔悴ぶりは先刻より更に増していた。
サナヤはマカゲに念を送って来た。

¨マカゲさん、最高神を止めてください。
あの方は、ご自分に何の防御もかけていません。
このままでは、闇蓬来に逆襲されたらひとたまりもありません。
これ以上戦うのをやめさせてください。
一刻も早く―。¨
¨そうか、そうだよな。
そうでなければあんな大技は使えなかった―。
自分の事は二の次にして、そうまでして俺達を守ってくれたんだ―。¨

マカゲは潤んだ瞳をクヌギに向けた。

¨クヌギ、クヌギ―。ゴメン、ゴメン。¨

音瀬の長がクヌギに念を送って来た。
今まで、クヌギに心を許さなかった音瀬の民も一斉にクヌギへの謝罪と感謝の念を送って来た。

¨アリガト、アリガト。クヌギ―。¨

¨クヌギ、スキ、ダイスキ―。¨

¨クヌギ、ゴメン。
イッショ、ズット―イッショ。¨

やっと判りあえた。
マカゲは心底嬉しかった。
―つづく。