それから、更に数日が過ぎた。
その日、クヌギは¨気¨と一騎打ちをした。
結果はクヌギの圧勝だったが、勿論¨気¨は滅びはしない。
クヌギは、屋敷に戻ってマカゲに愚痴った。

「ったく、¨気¨の野郎。
二言目にはキリコ、キリコと煩いんだよ。
そんなに大事な女房なら、他の女達と同じように休眠させておけばいいじゃないか。」

「まあ、そう言うなよ。
彼が必死なのは判るよ。
俺達が行方を知っているなら知らせてもやれるのだが―。」

闘いが終われば又エナジーを得る為の労働―。
その繰り返しにクヌギは苛立っていた。
サナヤは、殆ど自室に引きこもり鍬を握る事さえしなくなった。
マカゲと2人で無言のまま、音瀬の地を開墾して行く。
闇蓬来との戦いが加わったとはいえ、その単調な日常にクヌギは非常な焦燥感を覚えていた。
そして同時に、マカゲに対する疑惑も彼の中で芽生えていた。
開墾中にクヌギは鍬を持つ手を休めて、マカゲを見つめた。

「マカゲさん。」

「おうっ。
何だ?」

「…前から聞きたかった事がある。
俺とサナヤは人界神だ。
体は生身だが、神として降臨してからは年を取らない。
俺達は、神界に戻り混沌にならない限りはずっとこの年齢のままだ。」

「…。」