ほんの僅かな時間であった。

¨うろたえるな! 神々よ!¨

真影は、厳と言いはなった。

¨この地は、
音瀬(おんぜ)なり!
バハラードの
別界(べっかい)の一つである。
全ては、音による振動で成り立つ世界!¨

¨真影さん。¨
¨オッサン。¨
いつもとは、立場が全く逆転していた。

¨今、光を創る!¨

真影は、神々とは全く異なる所作で、

¨光(こう)!¨
と一言、唱えた。
ボゥッという音がたち、その手から松明の様な眩い光が放たれた。

神々は、呆然として光に照らし出された周囲を見渡した。
そこは、かなり広めな洞窟だった。

「早奈谷、覚えているか?
4年振りに会った時にお前に見せた洞窟の絵を。」

「ああ、確かにこんな洞窟でした。」

「何だよ、何の話をしているんだよ?」

檪には何の事かさっぱり判らなかった。

真影は厳かに告げた。

「そなた達と出会い、行動を共にするようになったのは偶然ではなかった。
おそらくは、この音瀬へと導く為だったのだ。¨

真影は、両手を合わせ、僅かに瞑想して、
宣言した。

「ここは…
俺の世界だ。」

―つづく。