女学長は、今度はバハラードについて説明を始めた。

「バハラードの意味はねえ、バは始まり、もしくは元祖を意味するの。
ハラは大気と理(ことわり)、
そしてドは人を表しているのよ。
つまり繋げれば始まりの大気と理の人という事になるわ。
それは、バハラードが最初の神シュナク・バズーラを生み出すと同時にバハラード自身も神々と同じく意識や思考力を持ったからだとされているわ。」
「そうだったのですか。」
真影も冷めた茶を頂きながら合いの手を打った。
「でも、何故神であるシュではなく、当時は存在さえしていなかったド―つまり人という言葉が用いられたのか?
それには古い伝承の言葉があるからなの。
バハラードは、神に非ず―。
神でなく、高度な自意識を持つ者といったら人しかいないからね。
だから、ドを人とするのは後付けっぽいけど。
それ以上は私も判らないわ。
でも、あえていうなら全ての母体であるバハラードは何の冠(かんむり)、つまり能力を持っていないという意味だと推測してるの。
人と同じくね。」

真影は、他にも幾つか質問をして無事に対談を終えた。