闇蓬来との小競り合いが続く中―。

その日、真影と檪は東亜大にいた。
この大学は、真影と早奈谷の母校である。
真影は早奈谷から、今度就任した学長との対談を依頼されていた。
新学長は、人界を含む三界の成り立ちについて非常に造詣深い方なので是非とも教えを乞いたい。
だが、自分が出向く訳にはいかないので代わりに話を聞いて報告して欲しいと早奈谷から頼まれたのだった。
学長との対談の理由として、人界から見たバハラード界の手引き書を出版したいので、是非ご意見をお聞かせ願いたいというもっともらしい依頼を早奈谷は設定していた。
真影と檪は学長室に招かれ、そこで対談する事となった。

(そ、空色のスーツ!!)

初めて対面した東亜大学新学長は、大学創立初の女性だった。
年の頃は、60代前半か。
何よりもインパクトがあるのは、その偉大な腰回り。
少なくとも、1m20は下るまい。
身長は1m50㎝前後。
かなり小柄だ。
その彼女が、女性仕様ではなく完全に男物仕立ての鮮やかな空色のスーツを着て真影の前に現れた。