「あの~、わたくしの事は何とかお目こぼししてはいただけないでしょうか―。
っていうかいつの間にか貴方が全てを取り仕切っているみたいなんですけど。」

早奈谷は、その大きめな瞳を半眼にして真影を見つめた。
真影は、そういう表情をした時の早奈谷をよく知っている。

―絶対に、
譲らない。―
そう決意した時の顔だ。
学生時代、一番下っぱだったのに彼がこの表情をすると、上級生や舞台監督までもが彼の意見を取り入れた。
真影は、6歳年下のこの後輩に真剣(マジ)でびびっていた。
―つづく。