弁解するまでもなく、雷の攻撃は、彼等にも容赦なく襲いかかってきた。
「ヒェーッ!お、お助け―っ。」
真影は若者を突き放すと、草むらにうずくまって頭を抱えた。
「先輩、大丈夫ですか?」
早奈谷は、彼に覆い被さって庇った。
「チッ!しょーがねえなあ。」
若者は舌打ちをして、空に向かって叫んだ。
「俺も雷(らい)の性(しょう)だ。
邪神!イタチのさいごっ屁もおしまいだぜ!」
彼は、空に向かって左の人差し指を突き出して叫んだ。

「天空総雷波!」
途端にその指先から、壮烈な光の波が天空全体に拡がり、蜘蛛の巣ごとき紋様に転じた。
ややあって、響き渡る雷音。
その一瞬の紋様がかき消えると同時に邪神のものらしき絶叫が響いた。
「ケッ!ざまあみやがれ。」
若者は、天空に向かって悪態をついた。
やっと落ち着きを取り戻した真影は、彼を見上げた。
(すげえー。)
このガキは一体何者なんだ?
確かにどこかで会った事がある。
早奈谷とも知り合いらしい。
「あ~っ!」
真影は叫んだ。
「思い出した。
お前、アクション俳優の
檪哲也だな!」
ーつづく。