■2010年6月23日付け
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日本ハム武田勝投手(31)が、プロ5年目での初完封勝利を無四球で飾った。ソフトバンク打線を相手に7安打7奪三振で5勝目をマークし、チームを今季2度目の4連勝に導いた。打線も先制、中押し、ダメ押しと理想的な試合運びで、リーグ戦再開後は負けなし。5位楽天との差は0・5ゲームに縮まり、最下位脱出が見えてきた。
せっかくの初体験は、どことなく締まりがなかった。武田勝がプロ入り5年目での初完封勝利。最後の打者森本を三振に仕留めたが、低めの投球だったため捕手の大野がボールをはじき、一塁に転送してからゲームセット。「三振かどうかもよくわからなくて…。(きっちり三振だったら)もうちょっとアクションもできたのに。みんなもマウンドに寄ってきていたし、“自分の時間”がなかった」。ガッツポーズのない、控えめなフィナーレに、複雑な笑顔を見せた。
歓喜の輪の中で淡々としていた試合後同様、マウンド上でも常に冷静だった。5回8四死球で降板した相手先発の小椋とは対照的に、抜群の制球でアウトの山を積み上げた。3ボールまでいったのも4回のオーティズの打席だけ。「普段使わないような配球でいきました。チェンジアップは右打者には外、左打者にはちょっとひっかける感じで。投げ分けがしっかりできました」。これまでと攻め方を変えて、相手打者を翻弄(ほんろう)した。三塁を踏ませることもなかった。
前回から中7日でのマウンド。開幕からローテを守るが、登板間隔がまちまちで調整は難しい。さらにデーゲーム登板が多く、週の大半をナイターでの練習で過ごすため、不規則な就寝時間にも悩んだ。だが「チーム戦略があるので、言われたところで投げるだけ」と泣き言を吐くことはない。この日も味方の攻撃が長くなるとブルペンへ移動して投球練習を行い、体を冷やさないよう工夫した。「少しでも投げるようにしたので、全然影響がなかった」。困難にぶつかっても悲観せずに向き合うことで、乗り越えてきた。
チームは今季2度目の4連勝で、5位楽天に0・5ゲーム差。3月27日以来、3カ月ぶりの単独最下位脱出が目前に迫った。梨田監督は「非常にいい投球だった。低めにていねいに放れていた」と絶賛。ダルビッシュ、ケッペルとともに先発陣を支える屋台骨が、がっちりとバトンをつなげた。
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派手なガッツポーズもない。プロ5年目での初完封にも武田勝らしく淡々としていた。「意識しないで丁寧に投げた結果」と言う謙虚さで、チームを今季2度目の4連勝へ導いた。
大好きなサッカー日本代表へのお手本のような投球だ。身長は176センチと野球選手としては小柄で、最速も130キロ台前半。この日は試合前に捕手の大野と相談し、普段は使わない左打者へのチェンジアップがさえた。「幅が広がった」。左腕は的を絞らせず無四球、109球で鷹料理。今季ソフトバンク戦は3戦2勝、防御率は0・44と相性は抜群だ。
小学校までサッカーをやっていたこともあり、岡田ジャパンの試合は必ずテレビ観戦。前日(21日)には「僕も日本も先制点を与えないこと」と力説。「向かっていく気持ちを忘れないで投げた」というこの日は、デンマーク戦を控える日本代表に戦い方を示したマウンドだった。
