ひょっとこ乱舞 「愛にキて」 | 週末シアターゴアーの傾く日常

ひょっとこ乱舞 「愛にキて」

2008年2月15日(金)~2月24日(日) 王子小劇場
作/演出/出演:広田淳一
出演:橋本仁、中村早香、笠井里美、松下仁、根岸絵美、高橋恵、草野たかこ
青木宏幸、齋藤陽介、菅原達也、平舘宏大、梅澤裕介、川畑舞香
森田義朗、川村紗也、長谷川暢、北之内直人(竹バンク )、コロ(柿喰う客
西川康太郎(劇団コーヒー牛乳


表層的には、抽象的な表現方法や、分解されたエピソード群からなる物語
ダンスなど、これまでの劇の要素と大きく変わる事はないのです。


しかし、劇が始まってすぐに気付くのは、この劇が物語や役者などの
要素が突出する事が無く、劇の中心を創り出していないことなのです。


つまり、この劇は、重層的な非中心の劇であると言えるのです。


(私が観た「ひょっとこ乱舞」の劇では)ここまで非中心の劇は
観たことが無いのです。


これは、ある意味で、チョウソンハと伊東沙保の二人の
不在が作用した表現とも思われるのです。


また、本公演では、表現のレベルにおいて、これまで以上に
「野田秀樹的なるもの」への接近が感じられるのです。


唸ったのです。