スロウライダー 「手オノをもってあつまれ!」 | 週末シアターゴアーの傾く日常

スロウライダー 「手オノをもってあつまれ!」

2008年1月4日(金)~1月7日(月) THEATER/TOPS
作/演出/出演:山中隆次郎
出演:數間優一、日下部そう(ポかリン記憶舎 )、芦原健介、金子岳憲(ハイバイ
町田水城(はえぎわ )、山口奈緒子(明日図鑑 )田中慎一郎、松浦和香子
石川ユリコ(拙者ムニエル )、山田伊久磨(EHHE )、多門勝(THE SHAMPOO HAT


無機質な舞台装置上で語られる、近未来の物語。と、思いきや
おそらくは、現代の物語なのです。


ほぼ全編を通して、ネットゲームの世界を描いているのですが、その中に
一カ所だけリアルなシーンが挿入されているのです(「松坂世代」という

キーワードとも言える台詞が丁寧にも挿入されている)


つまり、そのリアルな現代のシーンを基点としたネットゲームの世界を描く
現代の物語と言えると思われるのです。


また非常に印象的なのは、これまでのスロウライダーではありえない程の
非常に極端な抽象表現が散見されることなのですが、それは、もちろん
何らかの意図に基づいていると感じられるのです。


その意図とは、実は、この劇は具象表現によって語られているのではないかと

考えられるのです。


つまり、そもそもネットゲームとは、当然、抽象的な表現によって構成されている訳で
それを具象表現として舞台で表現すると、結果的に極端な抽象表現になる。と考える事が
出来ると思われるのです。
(そもそも具象表現劇で、ネットゲームの世界を表現する事は不可能であるとも
言えるのですが)


石川ユリコ演じるサダコさんはNPCと考えられるのです。


面白いのです。