青年団リンク 東京デスロック 「unlock#2:ソラリス」
2007年8月10日(金)~8月14日(火) こまばアゴラ劇場
作/演出:多田淳之介
出演:夏目慎也:佐山和泉:永井秀樹:石橋亜希子:大竹直
スタニスワフ・レム 「ソラリスの陽のもとに」を原作とした物語。
劇は「惑星ソラリス」に滞在する人々の頭の中にあるネガティブな要素が
人という形となって表れてしまう。という物語が語られていくのですが
もちろん「リアル」な具象表現劇としても成立しているのですが
同時に別の意味を持っている様に思われるのです。
前述した「頭の中にあるネガティブな要素が人という形となって表れてしまう」
事により、物語には「表れてしまったと思われる人」が登場するのですが
この人の存在に対して、登場人物達により「本物」と「偽物」に関する議論が行われるのです。
もちろん、これは演劇における「リアル」について述べられた
内容だと解釈が可能なのです。
そして、劇に散見される「不自然に平坦な台詞」や「過剰な表現」
は、ココに接続され意味を持つのです。
さらに、この演劇における「リアル」について語られる内容は
再度、物語にも接続されていると思われるのです。
「リアルだけが生き延びる」(平田オリザ著)のです。
面白いのです。