●秋の八ヶ岳・暴風キレットじゃ!(その3) | かものはしの中途半端な日々

かものはしの中途半端な日々

山登りと四駆とバイク、人生後半、あいかわらず中途半端にすごしている日々の記録です。

わたし
  「やあ、マイケル、よく来たな! 明日は、あの山へ連れてってやるよ!」
  「ちょっと風が強いけど、な~に、わたしが一緒なら心配ないさ!」

  (フフフ、小僧め! いっちょ揉んでやるぞい…)


マイケル
  「ジョニーおじさん、こんにちわ。」

  「おじさんの噂は、ロジャー爺さんからいつも聞いてるよ!」

  (全然、頼りにならないって…)


手裏剣手裏剣手裏剣手裏剣手裏剣




一晩中、吹き荒れていた風は、朝になっても収まりません!

どうしたもんかと、朝飯を食って考えていると、辺りのガスが晴れてきましたよ!

でも、風が強いので、ここは下山が無難な選択ですね。



年配のご夫婦がおっしゃります。

「わたし達は降りるつもりなのですが、あなたは赤岳へ行くのですか?」



「ふっ、もちろんですよ!」

「でも危険なので、皆さんは下山するのが正解だと思います!」



なにやら、勢いで小屋を飛び出したわたしを、小屋番の兄さんが見送ります。


「お気をつけて~」

(いま、「ばかじゃね」って、言わなかった?)




さて、赤岳へ向かうキレット越えのルート、

まずは、権現名物、61段、高さ20mの源治ばしごを降りますよ。


さあ!マイケル、行くぞ! わたしについてくるんだ!


かものはしの中途半端な日々

(ギャー!! 下を見なけりゃよかった…)


「マイケル、風が強い! 三点確保で降りるんだぞ!」

(わたしも、泣きながら降ります…)




待ってろ、赤岳! 今いくぞ!


かものはしの中途半端な日々

(鞍部の樹林帯では、色づいたナナカマドの実が、静かにわたしを迎えてくれます…)




しか~し、稜線に出ると、吹き付ける風の強さは、半端ではありません。

わたしは、きりきり舞いになりながら、のろのろと進むのでした。



キレット小屋の建つ最低暗部を越え、ここのガレ場を登りきると、頂上直下の岩場に至ります。
かものはしの中途半端な日々
(でも、帰りには、また降りるんだよ…)



そして、そこは本日一番の暴風ワールドだったのじゃ!

あんまり凄いので、写真撮る余裕はありませんでした…

(ていうか、撮っても風は写らん…)




で、なんとか登頂です…


かものはしの中途半端な日々
(いつものごとく、調子に乗ってます! しかも、真っ青な空が恨めしい…)



北には、横岳~硫黄岳が見渡せますよ!


かものはしの中途半端な日々


赤岳へは東西南北いろんなルートがありまして、その後、強い風の中、みんなどんどこ登ってきます。
今日は、一年で最も混む日なのですよ!


頂上も風が強いので、休憩もそこそこに戻ることとしました。



ちなみに、キレットを往復しようという人は、あんまり聞いたことがありません。

(かったるいという意味で…)


「ちきしょう! 車さえ停めてなければ…、 せっかく登ったのに…」


ぶつぶつ文句を垂れながら、キレット鞍部まで、再び4~500mほど降ります。



左奥には、これから戻る権現岳の双耳峰。手前の鎖場トラバースは、本日の核心部?


かものはしの中途半端な日々 かものはしの中途半端な日々

振り返れば、赤岳から歩いてきた稜線が、何事もなかったかのようにわたしを見送ります。

(何事もなかったんだけどね…)





そして、すっかり忘れていましたが、

降りたものは、また登らねばならんのです!!


かものはしの中途半端な日々

(フンギャ~!!)

「お願いだから、風やんで…」

わたしは、泣きながら梯子にしがみつくのでした…




で、権現を越えて1時間ほど、本日の宿、青年小屋に到着です。

ここは、風も無く平和な世界…

かものはしの中途半端な日々

辛いことは、すぐ忘れます!
明日登る予定の編笠山を見上げながら、ウイスキーのお湯割で、いい気持ちじゃ!

(今日、登れよ…)




行動時間

 初日  5時間ちょっと

 2日目 6時間ほどでした。




かものはしの中途半端な日々

(富士山を見ると撮らずにいられないのが、おやじの「さが」…)




(涙の下山編へとつづく…)




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