普通の透視能力者では、地球の内部が見えないことは、スピリチュアルの世界ではよく知られている事実です。

 

一般的な、霊感霊視の意識力を持つことは比較的容易です。しかし、地球の内部を霊視できるようになるには、別の種類のイニシエーションが必要なのです。

 

現実的にも、私たち人類は、地球の最外殻のごくわずかな深さまでしか侵入することができません。

 

もし地球の奥深くまで入り込み、より詳細な何かの経験を得ることができたとしたら、私たちは非常に驚き、混乱さえするかもしれません。なぜなら、地球の表面と、地球の内部では、そこに存在するものが、本当に異なっているからです。

 

 

地球上の物質の状態は、地球の地下の物質の状態とは全く異なるものが見られます。

地上で、銀に相当する金属が、地下世界では水銀のように液体であることを見れば、その違いは驚きに値するのです。これは他の金属や鉱物についても同じことが言えるのです。

 

地球の内部を、透視的に見れば、現在それは、7つの地層に分かれています。これは、現代の流動学の、力学的内部構造においては、5層であると認識されています。そして、流動学での地球の内核までの距離は、およそ6360キロと予測しています。

 

透視による、地球内部の7つの地層は、霊的な、7段階の階梯に対応しています。

これはキリスト教の秘教のイニシエーションに対応するものでもあるのです。

 

なぜ、そうなるのかは、ここでは詳細な説明を省きますが、イエスの肉体に降臨したキリストという太陽神が、地球の全領域に入るために、その構造に沿った経験を、イニシエーションとして経験に収める必要があった、ということは、カルマ的に理解されるのです。

 

キリスト教の霊的な七段階の階梯は、

  • 第一に足を洗うこと、
  • 第二に鞭打ちを受けること、
  • 第三に茨の冠をかぶること、
  • 第四に十字架を運ぶこと、
  • 第五に十字架刑にかかること、
  • 第六に神秘的な死、
  • 第七に復活、です。

 

そして、この7段階の後で、第一のイニシエーションを通過した者は、地球の最外層から、その内部へと螺旋状に侵入し、第二のイニシエーションを探索することができるとうことになります。この第二のイニシエーションの、透視における地球の内部は、はじめは、7つの層に分かれています。

 

 

私たち人類が住んでいる一番外側、つまり第1層は、イニシエイトの言葉で、「鉱物性の地球」と呼ばれています。つまり地殻です。この「鉱物性の地球」という呼び方と他の地層の呼び方は、秘教の偉大な一派に由来するものです。

 

「鉱物性の地球」には、私たちが知っているすべてのミネラルが含まれています。この層は比較的薄くデリケートです。火山の噴火は、この層の浸透性を証明しています。

 

 

この「鉱物性の地球」に続く第2層が、いわゆる 「軟らかい地球」です。この層は、鉱物ほど硬化が進んでいないため、このように呼ばれています。

 

さらに「軟らかい地球」には、ある顕著な特徴を示されています。この「軟らかい地球」は、ある種の感覚を持っているのです。 それは、植物がときに示すことがる、鈍い意識のような感覚に似た反応を表すということです。

 

 

次の第3層は 「蒸気の地球」と呼ばれています。熱が加わることによって蒸気吹き出すように、この「蒸気の地球」は、ある種の熱において、意志をもつ表情を見せるのです。 そのため、この意志を、鉱物の層でしっかりと囲い込むことは困難なのです。

 

 

第4層は、「形」、または ④水の地球」と呼ばれています。この「水の地球」の注目すべき点は、地殻にある鉱物層に存在する全ての形を持っているということです。例えば水晶は、この「水の地球」こでは、石膏模型のように、その原型的な形をしているのです。

 

 

地球の内部、その第5層は、「果実の地球」と呼ばれています。もし、この「果実の地球」に行くことができれば、この実のなる層から、絶え間なく形が生み出されていく様子を観察することができることでしょう。この「果実の地球」は、いわば魂であり、形を求めようとする魂の力を持っているのです。

 

 

第6層は、「火の地球」と呼ばれています。このには、非常に注目すべき地球の特徴があります。

 

この「火の地球」は、いわば喜びと、悲しみを、感じる能力を持っています。それは「天に昇る喜び」と「死に至る悲しみ」の間を行き来する、人間と同じような状態なのです。私たち地上の人間の情念は、この「火の地球」に多大な影響を与えます。つまりこの「火の地球」は、地上の人間の情念の増大に反応し、その火の状態を変化させるのです。

 

 

第7層は、「地球の実相」と呼ばれています。これは、地球の最外層で起こることの全てが、つまり地上のすべてが、この「地球の実相」に反映されるからです。

 

ただ、この反映については、少し違った形で想像する必要があります。地上で受動的なものは、すべて、「地球の実相」では能動的になり、そしてその逆も、また反転して反映されるのです。 つまり、地上で金属を叩いて音を出せば、地球の最下層である「地球の実相」にある金属が、勝手に音を出すのです。

 

 

実は、地球の内部世界である、この7つの層の他に、さらに2つの層が存在します。

そして、この二つの層は、非常に特殊な性質を持っています。

 

 

地球の内部の、第8層は、「数の球」と呼ばれています。これは、私たち人類に、まもなく知られることになる特殊性から、ピタゴラスの密議でそう呼ばれたのです。しかし、別の呼び方もあり、それは「スプリンター」と呼ばれています。

 

もし、花を当てて、その花を通して、この層を見たとしたら、万華鏡のように無限に広がっているのが見えることでしょう。しかし、花の代わりに、石を通して見たとしたら、その無限な重複は起こらないのです。この第8層は、生きた自然の造形や、芸術的な造物だけが、その性質に適合しているのです。

 

この「数の球」は、すべての不調和、すべての不道徳、すべての不和の座です。そこでは、すべてがバラバラに動いています。そこには、愛とは対極ものもがあるのです。

もし黒魔術がここへ侵入することにできれば、実際そこは、その力の及ぶ範囲にあるのですが、そこで黒魔術の邪悪さは、さらに増大され強化されることでしょう。

 

従って、私たち人類のモラルが、この「数の地」に多大な影響を及ぼすのです。もし地上の人類が不道徳を排除し、その代わりに道徳を尊重し、実際に、そのように生きること事ができれば、そう出来れば、できるほど、この領域は落ち着いていきます。

しかし、そうすれば、そうするほど、更にその分、人類の心情に再び反作用が起こるのです。

 

 

最後の第9層は、いわば、地球という 「惑星霊の住処」です。この「惑星霊の住処」は、二つの、特異性に満ちた姿を見せています。

 

この層の特異性の一つは、脳のような器官を持ち、人間に例えることもできるといことです。 そしてもう一つの特異性は、心臓に似た器官も持っているということです。

つまり、惑星霊という精神もまた、具体的には、人間の発展と密接に関係した変化を遂げているのです。

 

 

 

今、私たちは、再び、地球の第6層である、「火の地球」に戻ってきたとします。すでに述べたように、そこは、喜びや苦しみを感じる性質を示し、生きている人間の情熱がここに多大な影響を与えている領域です。

 

私たち人類が、大きな情熱を抱くとき、この領域はいっそう落ち着きがなくなり、興奮状態になるのです。その結果、その上部で結実している、地上の大地には、さらに大きな圧力がかかることとなります。そしてこの「火の地球」である、地球内部の第6層は、実は、上部のすべての層へと分岐したチャンネルを繋げているのです。

 

鉱物の土壌は、かなりの深さを持つていますが、そこには大きな空洞があります。この中に、「果実の地球」と「水の地球」、そして「蒸気の地球」から流れてきたものが入り込み、巨大な塊を押し込んで、地震を引き起こしたり、火山の爆発を起こしたりします。

 

 

太古の地球人類であったレムリア人は、まだ柔らかい大地に住んでいました。その時の地殻の最上部はまだ硬化が進んでおらず、ごくわずかな硬い部分が島のように浮いている状態でした。

 

その頃の柔らかい地球の最後の痕跡は、太平洋に浮かぶ多くの小島であり、それは突然海面上に現れ、しばらくすると、また沈んでいきます。

 

太古のレムリア人は、発達が進み、やがて悪徳に溺れるようになりました。その悪徳は、さらにすさまじい情熱となり、その結果として「火の地球」に影響を及ぼしたのです。それは破滅的な災害となり、その種族を滅ぼしたのです。

つまりレムリア人は、自らの情念において破滅を招いたと言えるのです。

 

スピリチュアリストには、自分の完成度を高めることは、その時代の発展を加速させるだけでなく、地球の発展にも大きな影響を与えることができる、という考え方が生まれます。このことは、2つの方向で責任感を持たせ、さらに自分への働きかけに拍車をかけるのだと思われるのです。

 

 

ここで、レムリアの自然現象に関連する、二つの最も重要なスピリチュアル的事実について考察してみましょう。まず、これらの大惨事で亡くなった人々のカルマを考えてみるのです。

 

このような破滅の運命が、無数の人間に降りかかってくる途方もないカルマを不思議に思うのは当然です。しかし、スピリチュアル的な観察によれば、このような未曾有の災害で絶命した魂は、すべて、次の転生では、最高の霊能者になるのだと、そう申し上げることができるのです。

 

彼らが迎えた激しい運命は、いわば、彼らにとって、物質主義の束縛をきっぱりと投げ捨てる最後の衝撃だったのです。

 

そして、もう一つの観測は、このような大災害が起きた頃に生まれた人々は、皆、人生において唯物論者になるということです。それは、魂が、カルマ的な大災害における「体現」を再び強く求めると、「火と土」の不穏な要素が作用し、物質的な情念を強く与えてしまうことによるものです。

 

人間の魂が、どこで肉体として生まれるかは、火山の噴火との関連においては、比較的無関心です。

 

しかし、地球内部との関連においては、地震や火山の噴火は、地上人類の魂の状態と深く関係しているのです。このような大災害の前後では、多くの唯物論の読者や作家が誕生します。そして火山活動が静穏であることは、人間の魂の精神的な中世を示すものなのです。

 

 

地球内部の透視かから、翻って日本を見れば、日本は地球を包む大きな四つの地殻が交差するその中心に位置しいます。そしてその頂点としては富士山があるのです。

 

1707年の噴火を最後として、2022年までの315年間、地球というピラミッド的な地殻の頂点に位置する、富士山の噴火はありません。しかし富士山は依然として活火山であり、マグマの溜まりも認められるのです。

 

つまり、そこは日本だけではなく、もっと大きな意味で、「火の地球」の意識に、人類のカルマが委ねられているとも言える領域です。

 

私たち地上の人間の情念が、この「火の地球」に多大な影響を与えることを思い出せば、そして「火の地球」が、地上の人間の情念の増大に、反応することを忘れなければ、私たち人類の未来と、地球内部のカルマ的衝動の関係において、一個人ができることが、すべて無力であるとは言えないのです。人間にとっての道徳とは、肉体を全て脱ぎ去ったあとに現れる、霊的な姿と同じものです。

 

 

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