(承前)
岡山着。駅前にはやはりこのお方が。
さすがは本場岡山の桃太郎、格がちがう。キジを五羽従えている(違)。サルがちょっと心細げなのが気になるが、心配せずとも、このあと彼らは鬼が島へ渡って殺戮と略奪の限りを尽くしてくるのであるから放っといていい。それにしても、鬼の財宝はそもそも盗品なのだとしても、第三者がそれをさらに盗んでわがものとすることには窃盗罪が適用されるのではないか。というか強盗罪か。あと傷害罪とか。人でないものを殺害したことに「殺人罪」は適用できないかもしれないが、ともかく「めでたしめでたし」じゃないだろう、桃太郎よ。そういえば、イヌ・サル・キジをきびだんごひとつという低賃金で命懸けの事業に従事させるとは、労働基準法第5条「強制労働の禁止」に抵触しているというか、ヤミ金並みにアコギというか、薬物の使用も疑われるというか、もうダメだコイツ黒すぎ。
岡山の闇から目をそむけ、わたしは路面電車の走る大通りをてくてく歩く。
こんな店があった。
コンセプトがよくわからない。なにゆえに「大蔵省」と「通産省」なのか。あ、カラオケスナック「通産省」ってあれか、「通信カラオケ」か。(そうなのか?)
城が見えてきた。「白すぎ」、もとい「白鷺城」こと姫路城とは対照的に黒い岡山城は「烏城」と呼ばれている。門をくぐって天守閣へ。
なかなかいい。とはいえ、この城は昭和に再建された鉄筋コンクリート造り。ちょっと引きで見てみよう。
ココにご注目いただきたい。拡大してみる。
なんでしょうか、この国道沿いの民芸レストラン臭は。この看板はどうもいかん。天守だよ?
昭和の復元天守が軒並み鉄筋コンクリート造りで「風情がない」という意見はよく聞くけど、これは建築基準法で木造の大建築が規制されていたためで、そこは仕方ない。問題は復元の基本理念がちょっとアレだということなんじゃないかなあ。岡山城が焼失したのは昭和20年の空襲のためで、何百年も前に焼けた城と違って、外観の忠実な復元が困難ということはなかったはずなのだけど、どうせなら観光施設として利用しやすく、という思惑で、このように天守としてあるまじき下世話感を醸し出すことになってしまったかと想像するのだが。
ぜひ中の様子も見たい。怖いもの見たさというべきだろうけど。しかし後楽園も見たい。どっちかというと後楽園が見たい。「ビミョーなもの」(過去大阪城・名古屋城という二大昭和天守を見た経験から断言していいと思う)で今回の旅を終わらせていいのか。後楽園なら間違いないはず。なんせ日本三名園だから。いや、でもなあ・・・・・・
逡巡していたら、一人旅らしきお嬢さんに写真を頼まれる。縦位置と横位置で2枚撮ってカメラを返す際に再生して見せてあげたら「わあ、じょうず~」といわれ(わかってますって社交辞令ですわそれでもね)、気をよくする。気分よくなったのでこの気分を持続させるべく、ビミョーであることがほぼ間違いない岡山城は次回ゆっくり見るということにして、後楽園へ。
後楽園へは旭川を渡って行く。そこには懐かしの白鳥ボートが。
と思ったら、一羽あきらかに白鳥じゃないのがいる。・・・・・・ツル?
(続く)


























