① Depth(技術・専門性の深さ)|評価:B

評価: 
用途特化型の合成・精製・品質管理ノウハウが蓄積。
アヅマ株式会社は、いわゆる汎用化学ではなく、用途が限定されたファインケミカル領域に軸足を置いている。 
 
・顧客要求に合わせた微調整力 
・スケールアップ時の品質再現性 
・長期取引を前提とした安定供給技術 

これらは論文にもIRにも書かれないが、代替は効きにくい。 
世界トップレベルのブレイクスルー技術かと言われるとそこまでは行かない。 
ゆえに AではなくB

 

② Track Record Quality(実績の質)|評価:A

 
派手さゼロ、信頼度マックス。典型的「BtoB黒子の優等生」。 

 
アヅマの実績は、 
「売上を自慢しない」「顧客名を語らない」「長く続いている」 
という三拍子が揃っている。 

これは裏を返せば、 
・顧客が変えたがらない 
・品質トラブルを極端に嫌う業界で使われている 
・供給停止が致命傷になる用途を任されている 

つまり、 
“信頼資産を持っている” 
この点で、実績の質はかなり高い。 

 

③ Sustainability(組織の持続性)|評価:B 

生き残る確率は高いが、加速する構造ではない。 
アヅマは、 
無理な拡大をしていない 
過度な多角化をしていない 
借金で勝負していない 

この時点で、10年後に生きている確率は高い。 

ただし
・属人化した技術 
・後継人材の見えにくさ 
・DX・言語化の遅れ 
「技術はあるが人がいない会社」**になりかねない。 

よって、安定はB、進化込みの持続性ではない。 

 

④ Philosophy(思想・一貫性)|評価:B 

思想はあるが、外に出していない。 

明文化されていないが、行動から透けて見える。 

「顧客のプロセスの一部として、静かに責任を負う」という姿勢。 
 
・なぜこの領域なのか 
・何を捨て、何を守ってきたのか 
・将来どこに行きたいのか

語られていない思想は、次世代に継承されにくい。 
だから B。 

 

⑤ Market Misalignment(市場とのミスマッチ度)|評価:B

実力に対して、知られてなさすぎる。 

アヅマは典型的な、 
「業界内では知られているが、外には全く伝わっていない会社」。 

技術の価値と、社会からの認識に ズレが生じているという意味で、 Misalignmentはやや高め(B)。 

 

⑥ Translatability(翻訳可能性)|評価:C 

価値はあるが、言語化が弱い。 

アヅマの価値は「専門家以外に説明しづらい」。 説明する努力を、ほとんどしてこなかったから。 

「企業ごとに違う“ちょうどいい化学物質”を、毎回同じ品質で作り続ける」会社。 
「建築における楔のような会社」みたいなわかりやすい説明が必要。

この翻訳が進めば、 評価は一段階跳ねる余地がある。 
現状は C