「ストーカー」アルカジイ&ボリス・ストルガツキー
★★★★★
ここ最近、北野勇作という作家の小説をよく読んでいるんですけど、その作家の小説を読むといつもこの「ストーカー」を思い出すんですよね。
で、久しぶりに読み返してみようと思って探してみたんですが、どこにもない。
持ってると思ってたんですけど、実は持ってなかったみたいです。
なので、改めて購入したんですけど、今こんな感じの装丁になってるんですね。なかなかシャレた感じですね。
この小説はタルコフスキーの映画「ストーカー」の原作なんですが、元々は映画が凄く好きで小説を読んだらこれまた凄く面白くて、すっかりこの世界観にハマってしまいました。
今回久しぶりに読んでみたんですけど、やはり凄く面白かったです。
この小説は一種の”ファーストコンタクトもの”なんですけど、いわいる異星人的なものは一切登場しません。
同じくタルコフスキーが映画化した「ソラリス」も一種の”ファーストコンタクトもの”だと思うんですけど、これまた異星人的なものは登場しません。
「未知との遭遇」のような異星人と地球人のファーストコンタクトを描いた作品というのはSFではよくある設定だと思うんですけど、この小説の面白いところは、宇宙人が地球にちょっくら立ち寄って出来た謎の空間ゾーンを巡る物語であるということです。
ゾーンの内部ではあらゆる物理法則が無視され、そこにある謎の物体には地球人には理解できないような品物があります。
このゾーンという設定がとにかく魅力的なんんですよね。
最初に書いた北野勇作の小説というのはこのゾーンに似た設定の異空間が描かれていることが多いんです。
現実世界の中のある一帯が異界になってしまっている。という設定。
そして、その異界で育った子供なんかはミュータントになりつつある。というもの。
この設定があれば物語いくらでも作れそうな感じがします。
この小説1作で終わるなんてもったいない!
北野勇作という作家は似た設定でさまざまな物語を描いていますが、そーゆー描き方って凄くいいな、って思います。
そんなゾーンの内部を散策することができるのがストーカーで、ストーカーはゾーン内部に侵入し、不思議なアイテムを持ち帰りお金に変えるのを仕事にしている人たちです。
小説の主人公は熟練のストーカーであるレドリック。
小説を久しぶりに読んで感じたのは、映画とは全然印象の違う物語だなぁ、ということ。
映画の主人公は寡黙でクールな男なんですけど、小説の主人公は割と熱い男で、義理や友情もなんだかんだ言いながら重んじるんですよね。
そして、この物語はゾーンの物語であると同時にレドリックの物語でもあります。
レドリックと世界との関わりを描いている物語でもあり、彼の視点を通して観る世界がとても面白いんです。
SF小説ってそんなにたくさん読んでるわけではないんですけど、この小説はこれからも何度も読み返したいと思える作品です。
映画とはまた違った世界観を楽しめるので、タルコフスキーの映画好きな人はもちろん、ちょっと興味持たれた方もぜひ読んでいただきたいと思います。
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