「高慢と偏見とゾンビ」
★★★☆☆
【公開】2016年
【製作国】イギリス、アメリカ
【上映時間】108分
【原題】Pride and Prejudice and Zombies
ジェイン・オースティンの名作「高慢と偏見」の世界がゾンビワールドだったら?
という奇天烈な設定の映画です。
この映画、原作の小説があることにまず驚きました。
原作はセス・グレアム=スミスによる同名の小説で、オースティンが原案ということになってます。
個人的にオースティンも大好きだし、ゾンビも大好きなんですけど、
その2つ足しても面白くはなんねーだろー!
って思ってました(笑)
ところが、この映画悪くなかったです!
いや、めっちゃいい映画ではありませんよ。でも、全然悪くなかったです。
ゾンビ要素強過ぎたらオースティン要素無くなるし、オースティン要素強過ぎたらゾンビ要素無くなるし、どっちにしても中途半端になるやろな〜、って思ってたんですねど、これ意外といい塩梅にバランス取れててちゃんとオースティンっぽさもありつつ、ゾンビ映画としても成立してました。
「高慢と偏見」の世界がゾンビ世界になってて、登場する5人姉妹は既に東洋で武道の修行済みでゾンビとめっちゃ戦えるって設定がいいですね。
映画の冒頭で、美しい5人姉妹がドレスの中に武器を仕込んでいくシーンがあるんですけど、とにかくそのシーンが素晴らしい。
この世界では、女性といえども戦えなくては生きていけないって感じが出てるし、何よりも単純に美しい。
女性の美しいさ、ドレスの美しさ、建築や家具の美しさ、武器の美しさ、まるで美しさの玉手箱やぁ〜状態。
ただ、惜しいのはこの美しさを後半も継続して欲しかったなぁ、ということです。
後半は美しいシーンがほとんどありません。
せっかく美しい女性たちが戦うんだから、美しい演出で最後まで引っ張て欲しかったです。
あと、ゾンビ自体もかなり独特な設定のゾンビでオリジナリティがあって良かったです。オリジナリティがあるだけじゃなくて、割とその設定がちゃんとしてたのも好感持てました。
ストーリー的にも割と纏まってて良かったんですけど、不可解な部分も多々ありました。
まず、物語の冒頭から何度も何度も登場する伝説の四騎士ってのが結局何だったの?って感じで終わります。
あと、一番不可解だったのがレディ・キャサリンの存在。
レディ・キャサリンは英国一の剣士ってことで登場し、主人公であるエリザベスと恋仲になるダーシーのおばさん。
英国一の剣士って設定が全く無駄な気がして仕方なかったです。
せっかく英国一の剣士がいるんだから、もっと活用すべきでしょ!まったく戦わないんだもんこの人。
あと、ダーシーは自分の娘と結婚させることにしてて、ダーシーといい感じになっているエリザベスと決闘を申し込むんです。
結局、本人は戦わずにムキムキのおっさんがキャサリンの代わりに戦うんですけど、おっさんが負けます。
この辺はまぁいいんですけど、映画のラストでエリザベスとダーシーがなんの障害もなく結婚しちゃうんですよねー!
あんなに反対していたレディ・キャサリンどーした!?
ってなります。
まぁ、全体的には割と面白かったですね。
オースティン的すれ違いラブコメ+ゾンビ
って感じで。
気になった方はぜひご覧ください。
予告編
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