読書「騎士団長殺し」村上春樹 | 渋谷宙希のブログ

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「騎士団長殺し」村上春樹

★★★★☆

 

 

 

なにかと話題の村上春樹さんの新刊です。

 

 

村上春樹という作家に関しては凄く好き!って感じでもないんですけど、気付けばかなり読んでます。

 

 

長編小説に関してはおそらく読んでいますし、短編もだいたい読んでます。それどころか、彼が翻訳した海外小説も結構な割合で読んでいます。

 

 

なので「ハルキストじゃん」と言われるとそうなのかな、とも思います。

 

 

しかも、今作に関しては発売日当日に購入しましたしね。

 

 

村上春樹の新刊が出るとなれば本屋さんは気合を入れて売りまくる体制を整えていますが、今作の売れ行きはどんな感じなんでしょうね?

 

 

自分が購入した本屋さも山積みになっていましたが、それほど売れている感じでもなかったんですけど。

 

 

さて、今回の新作「騎士団長殺し」は第1部”顕れるイデア編”、第2部”遷ろうメタファー編”の2部構成になっています。

 

 

本も2冊です。

 

 

まずタイトルの「騎士団長殺し」からして凄く意味深な感じですね。

 

 

一瞬「ファンタジーなの?」って感じもありますが、物語は現代が舞台となっています。

 

 

そして、イデアやメタファーといった単語がサブタイトルにつけられていることで、ちょっと観念的と言いますか、ちょっと現実感がない物語なのかな?って感じもします。

 

 

村上春樹の小説は物語の内容としては不思議なものが多いんですけど、それらがそれこそメタファーになっていて、現実的な世界を直結している内容のものが多い印象です。

 

 

今回の新作もまさに、村上春樹ワールド全開のメタファーだらけの不思議な物語でした。

 

 

 

 

 

肖像画家の”私”はある日突然妻から別れをい切り出される。

 

 

妻からの別れにショックを受けた私はおんぼろの車で旅に出る。

 

 

そして、車が壊れてしまい、有名日本画家雨田具彦の息子で友人の雨田政彦の紹介で現在は入院している父(雨田具彦)が使っていた別荘で暮らすことになる。

 

 

肖像画の仕事はやめ、自分のための絵を描こうとその山の上にある別荘でゆっくり暮らすことになった私。

 

 

ある日、屋根裏部屋にあった1枚の絵を見つける。その絵は厳重に包まれていたが、どうしてもその絵が見たくなり私は包みを解いて絵を見る。

 

 

その絵には「騎士団長殺し」というタイトルが付けられており、公開されていれば雨田具彦の代表作の1つになっていたであろう傑作だった。

 

 

しかし、その絵の封印を解いてから私の周りで不思議な出来事が起こるようになる・・・・・

 

 

 

 

といった感じの冒頭です。

 

 

極力ネタバレのにように書きました。

 

 

感想を一言で言えば

 

 

いつもの村上春樹の小説だなぁ。

 

 

っといった感じでしょうか。

 

 

村上春樹のいつものあれです。

 

 

インテリっぽい感じの(実際にいたらちょっといけ好かない感じの)主人公が、なんだか訳のわからない世界に入り込んでいってしまって、そこから抜け出しような内容です。

 

 

個人的には「ねじまき鳥クロニクル」っぽいな、って思いました。

 

 

物語の中に登場する不思議な石室は、ねじまき鳥に出てくる井戸を連想しますし、戦争をテーマの1つとして扱っている(ように感じました)ところも似てるなぁ、と。

 

 

さらに、妻との関係もちょっと「ねじまき鳥」っぽいなって思います。

 

 

過去の村上作品を読んでいる人ならその辺の共通点はみんな感じるところじゃないかな、って思うんですけど、どーでしょう?

 

 

村上春樹のいつものあれ

 

 

と書くとなんかけなしてるような感じに見えてしまうかもしれませんが、そうではありません。

 

 

個人的には、”村上春樹のいつものあれ”が好きなので、褒めてます。

 

 

”いつものあれ”を書き続けることができるのは凄いことだと思うし、読むほうもやはり”いつものあれ”を期待して読みますからね。

 

 

村上春樹の小説はつも異世界のようなものが登場します。

 

 

今回もそうなんですけど、それがメタファーになってる小説なのに、メタファーというのがそのまま出てきてしまうところが、今回の小説の面白いところなのかな、って思うんです。

 

 

メタファーだらけの小説に、実際メタファーを登場させてしまうというなかなか面白い構造になっているんですね。

 

 

そして、第1部はイデアです。

 

 

イデアはこの小説全体に漂っている気がします。

 

 

イデアを中心にしたメタファー小説です。

 

 

物語の面白さよりも、きっと重要な何かが小説全体に漂っている。

 

 

そんな感じでしょうか。

 

 

村上春樹の小説には様々な作家の名前が登場します。

 

 

その辺もいつも楽しみにしています。

 

 

村上春樹の小説の中に出てくる小説を今度は読んでみようって気になるからです。

 

 

今回登場したのは

 

 

ドストエフスキー

ジョージ・オーウェル

カフカ

プルースト

オースティン

フィツジェラルド

T.S.エリオット

 

 

など。

 

 

他にもいたような気がしますが忘れました。

 

 

ドストエフスキーは「悪霊」という小説のタイトルも出てきます。

 

 

実は「悪霊」まだ読んでいないので、これで読まなきゃなぁ~って思いました。

 

 

オーウェルの「1984年」は「1Q84」の元ネタになったとも言われている小説なんですけど、これもまだ読んでないんですよね。

 

 

音楽の話もいろいろと出てくるんですけど、今回はひたすらクラシックでした。

 

 

「騎士団長殺し」というタイトルもオペラに関係しています。

 

 

村上春樹好きな人なら今回の新作もまず間違いなく楽しめると思います。

 

 

今まで村上春樹の小説読んだことないけど、読んでみっか、って方は他の本から読むほうがいいかもしれませんね。

 

 

個人的におすすめはデビュー作の「風の歌を聴け」か、代表作でもある「ノルウェイの森」、エンタメ要素の強い「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」辺りでしょうか。

 

 

いずれにせよ日本を代表する作家であることは間違いないので、この機会に読んでみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 


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