映画「ぼくとアールと彼女のさよなら」 | 渋谷宙希のブログ

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「ぼくとアールと彼女のさよなら」
★★★☆☆

【公開】2015年
【製作国】アメリカ
【上映時間】105分
【監督】アルフォンソ・ゴメス=レホン
【原題】me and earl and the dying girl



ジェシー・アンドリューズの小説「me and earl and the dying girl」を原作とした映画で、日本では未公開の作品。


物語の結末がほとんどかわった状態で、いかにそこまで持っていき、どのような見せ方をするのんか?というある意味作るのがとても難しいんじゃないかな、と思える映画でした。


正直かなり悲しい物語なんですけど、あまり悲惨な感じはなく、むしろ笑える内容になっている作品です。


なかなか良かったと思います。


白血病の少女レイチェルと、レイチェルのために映画を撮る約束をした少年グレッグ、そして、グレッグと一緒に数々の映画を撮影してきた友人のアール。


この3人の友情の物語。



若くして白血病になってしまった少女レイチェルの死を見据えながらも、内容は明るくて笑えるものになっているのが凄い。




幼馴染のアールと好きな映画のパロディを作ってきたグレッグは、学校では極力目立たないように過ごしてきた。


ある日、同級生のレイチェルが白血病になったと母から聞き、母の言いつけでお見舞いに行くことに。



始めは母親から言われて嫌々来ていたグレッグだったが、次第にレイチェルとの間に友情が芽生え始める。


そこにアールも加わり、今まで自分たちが作ってきたパロディ映画をレイチェルに見せてあげるとに。




レイチェルと仲良くしていることが学校でも知られるようになり、グレッグはレイチェルの友人からレイチェルを励ます映画を作ってほしいと頼まれる。


しぶしぶ引き受けたグレッグは映画製作を開始するが・・・・






といった内容です。


ラストは感動的なんだけど、そこに至るまでの経緯は常にコメディで、青春のバカバカしさが全編に漂っています。そこがこの映画の良いところだと思いました。


主人公グレッグがアールと共に作っている映画のパロディがまたいい感じなんです。


アメリカ人ってみんなハリウッド映画しか見ないのかと思ってましたが、そうでもないんですね。


映画の中でパロディにされているのが


「ブルー・ベルベット」
「第七の封印」
「めまい」
「羅生門」
「市民ケーン」
「時計仕掛けのオレンジ」
「勝手にしやがれ」
「ハロルドとモード 少年は虹を渡る」
「ベニスに死す」
「地獄の黙示録」
「真夜中のカウボーイ」



などなど。


なかなかいいチョイスですよね。


レイチェルに最初に貸すのが「ブルー・ベルベット」のパロディですからね。


レイチェルはそのバカな映画が気に入って他の作品も次々と見ていくんです。


しかし、時間が経つにつれレイチェルの病状は悪化していきます。



高校生で白血病になるってことは、かなり生存率は低いのかな、って思うんですけど、この映画は初めから


レイチェルの死



というものが前提にあります。


始めはあまり病気ということを感じさせないくらい元気なレイチェルですが、じょじょに顔色を悪くなるし、抗がん剤の影響で髪の毛は抜けるしで死に向かっていく感じが出ていて凄く悲しい。




悲しい物語なのに終始明るい雰囲気があるのがいいです。



グレッグのナレーションが時々入るんですけど、何度も


レイチェルは死なない


みたいなことを言うんですけど、明らかに嘘ってわかるんですよね。


十代の少年にとって死がリアルに感じられないというのは当然だと思います。


まさか自分の同級生が病気で死ぬなんて信じられませんよ。


物語のラストにはレイチェルのための映画が完成します。


その映画はかなりアーティスティックな内容で、結構才能あるじゃん!って思えました。


その映画を観ている時に流れているのがブライアン・イーノの「The Big Ship」なんですけど、これがめちゃくちぇいいんです。



映画にも合ってるし、物語のラストを飾るという意味でも凄く合ってます。


この映画は音楽もなかなかマニアックでいいです。


主人公がモデスト・マウスというバンドのことを話してるシーンがあったりして、音楽ネタもところどころ入ってきます。


ヒロインであるレイチェルのかわいらしさも映画の魅力になっています。


気になった方はぜひご覧になってください。





予告編




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