生物還元物質「植物マグマ」の無限のパワー⑨

 

 

第9章 生体の電子略奪と疾病との関係について

 

 

1. 活性酸素・フリーラジカルとは

 

 人間の体の中では活性酸素・フリーラジカルという酸化物が常に出たり、消えたりしている。この活性酸素は、体内に侵入してきた細菌やウイルス等をやっつけてくれる体の大切な防御機構で、外敵が体内に侵入してくると即座に作られ、外敵を鎮圧し、作業終了後は速やかに消去されるが、あまりに外敵が多いと、大量に発生せざるを得ないので、余分に作られてしまい、外敵を鎮静させても、余分な活性酸素が居残って、消去が出来なくなってしまう。

 

 こうして余った活性酸素は、外敵の代わりに今度は自分の体の中の正常な細胞などを攻撃して、自己の体を逆に酸化させてしまう、いわば両刃の剣の厄介なものでもある。こうした活性酸素にはいくつかの種類がある。

 

 増山古成氏は著書「悪玉酸素の陰謀」の中で、通常知られている代表的な活性酸素・フリーラジカルを5つ挙げているが、私なりに悪役をランク付けしてみた。(表9-1-1)

 

 

悪(ワル)のリードオフマン     スーパーオキサイド(O2-

悪(ワル)の中間管理職       過酸化水素(H2O2

悪(ワル)の重役          一重項酸素(1O2

悪(ワル)の首領(ドン)      ハイドロキシルラジカル(・OH)

悪(ワル)に引き込まれた不良達   過酸化脂質(LOO-)

 

 

 

1-1. 私たちが生きている限り、活性酸素・フリーラジカルは必ず体の中で発生する

 

 私たちが動いたり、しゃべったり、呼吸したり、ものを考えたり出来るのは、細胞の中にあるミトコンドリアと呼ばれる小器官で、さまざまな酵素の力によって常にエネルギーが作られるおかげであるが、その作業中にスーパーオキサイド、過酸化水素、ハイドロキシルラジカルなどの活性酸素を必ず作ってしまう。

 

 通常はこうして発生した活性酸素・フリーラジカルは、スーパーオキサイドディスムターゼ(SOD)やカタラーゼ、ベルオキシターゼと呼ばれる活性酸素消去物質、即ちスカベンジャーと呼ばれる酵素特に金属酵素によって還元され、無毒化されているが、エネルギー代謝のバランスが崩れたりするとうまく還元消去されないで、残ってしまう。

 

 私たちが生きている限り、生命活動にはエネルギーが必要で、絶え間なく作り続けているが、必然的に活性酸素・フリーラジカルも発生していることになるので、私たちは年を重ねるに従って、体の酸化が進行し、老化せざるを得ない宿命をもっている。

 

 又、私たちの体の中には、毎日多種類の合成化学物質が沢山侵入しているが、その都度、体は化学物質を異物として反応し、活性酸素を作り、攻撃を仕掛ける。だから、化学物質が入れば入るほど、体内では活性酸素が作られ、その消去に又、エネルギーを費やすのである。

 

 それ故、こうした活性酸素を消去する働きをしている酵素(スカベンジャー)をどんどん体内に増やしておく必要がある。いかに代表的な3つのスカベンジャーを紹介する。

 

 

表9-1-1

 

「悪玉酸素の陰謀」増山古成 現代書林1992年

 

 

 

1-2. 活性酸素消去物質(スカベンジャー)の種類

 

①SOD(スーパーオキサイドディスムターゼ)

 酸素の電子還元で生じるO2-(スーパーオキサイド)を不均化する酵素で赤血球より分離

 

  2O2- + 2H+  →  SOD ⇨  3O2(三重項酸素)+ H2O2(過酸化水素)

 

 大豆、青大豆、黒豆、小豆、グリーンピースなどの豆類や、海藻類、旅行色野菜、レバーなどに多く含まれている。SODは特定の金属を必須の成分としている酵素で、金属酵素と呼ばれている。ミトコンドリアの中にマンガンを必須成分としたSOD、細胞質の中の銅、亜鉛を助酵素、又、鉄を助酵素としたSODがある。

 

②金属酵素カタラーゼ

 主酵素である酵素タンパクと鉄(ヘム)を助酵素とした酵素である

 

  2H2O2(過酸化水素) + →  カタラーゼ ⇨  2H2O +3O2(三重項酸素)

 

③グルタチオンベルオキシターゼ

 タンパク質を主酵素とし、セレンを助酵素として作られる。過酸化水素を水に還元して消去する酵素である

 

  2H2O2 → グルタチオンベルオキシターゼ ⇨  2H2O

 

 以上、3つのスカベンジャーで共通していることは特定の金属(Fe、Cu、Mn、Zn、Se)を助酵素として構成されていることである。

 

 しかし、最も有毒な活性酸素である・OH ハイドロキシルラジカルを完全に消去する力は持ち合わせていないので、この悪役を体の中に作らないようにすることこそ、健康を維持できる決めてといわれる。これが活性酸素・フリーラジカルを消去する物質に対する一般的な評価であるが、これこそ人間の決定的とも言える欠点を物語っているのである。

 

 つまり、最大のワルのハイドロキシルラジカルまで代謝させておきながら、このワルを攻撃する酵素がないということは最悪のことではないか。実際上はあるのかもしれないが、まだ解明されていない。さらに、こうした活性酸素消去物質は加齢と共にその能力がどんどん劣化するので、年齢を経るに従い病気が増えるのは体内でこのハイドロキシルラジカルの蓄積が増えるためなのではなかろうか。

 

 

・OH  ハイドロキシルラジカルの退治こそ、人類の目標

 

これに立ち向かうのが、生物無機元素体 BIE

 

 

 

 

1-3. 生物無機元素体(BIE)のフリーラジカルスカベンジャー(活性酸素撃退・消去物質)としての役割

 

1) 活性酸素誘導ミサイル

 生体内で余剰化した活性酸素が生体膜などに攻撃する前に、電子供与物質BIEに活性酸素が結びつくようにおとりとなって誘導し、生体の保護を行う。

 

2) 活性酸素攻撃ミサイル

 生体内で不定分子として危害を及ぼしている活性酸素を直接攻撃し、ラジカルな構造に電子を与えることで、安定化した物質に還元変化させる。

 

3) 活性酸素制圧部位攻撃ミサイル

 活性酸素に制圧された部位を奪還するため、大量の電子を放出し、酸化部位から酸素を抜き取り、後にビタミン等で水素を補充し、還元し、修復を完了する。

 

 

図9-1-3    1) 活性酸素誘導ミサイルの役割

 

 

図9-1-3 2) 活性酸素攻撃ミサイルの役割

 

 

図9-1-3  3) 活性酸素を制圧部位を攻撃するミサイルの役割

 

 

 私は化学物質という化け物に対抗するための武器として、生物無機元素体(BIE)を開発したが、BIEの生体内での役割はフリーラジカルスカベンジャーつまり、活性酸素の消去物質として活動していただき、これまでのSODカタラーゼ、ベルオキシターゼなどをさらに強力にすると共に、生体内の隅々まで電子を供与し、生体内侵入者に電子を略奪されない体内環境を構築する作業を行う。即ち、生体の司令塔の通常の働きに戻れるようにするための免疫機能をアップさせる業務を担う。BIEは体内を移動しながら、豊富に電子を持続的に放出するので、適宜体内へ摂取させることで、常に生体は電子充満状態を保っていられる。

 

 ハイドロキシルラジカル・OHも過酸化脂質LOO・もO2も1O2も飽和状態で電子が存在することで、電子が常に活性酸素に供給されているので、特徴的な行動の悪役を演じることが、封印されてしまうのである。

 

 さらに、BIEは無機元素化合体であるにもかかわらず、脂肪との親和性もあることから、脂肪の多い中枢神経系などの組織へも移動していくので、脳障害の部位へも電子を自由に供給できる。

 さらに、腸内では酸化によって乱れた腸内細菌群のバランスを保ち、生体内司令塔の働きを活性化する。

 

 又、BIE水溶液は皮膚からも吸収されるので、皮膚のトラブル部位に対する修復だけでなく、経皮吸収によって電子の供給を行うことが出来る。

 

 当然のことながら、ミスト状にして空気中に噴霧することで、直接呼吸器から血液中に入るので、BIE水溶液の経気道吸入は極めて効果的である。

 

 フリーラジカルの自由な行動を抑制し、ラジカルな原子、分子構造を安定させてしまえば、SOD、カタラーゼ、ベルオキシターゼなどのフリーラジカルスカベンジャーでも十分適応して役目を全うし、最終的なハイドロキシルラジカルをもBIEが対応することで、撃退消去させることができる。

 

 ビタミン類も活性酸素を消去させるという任務まで背負うのは荷が重かったが、BIEと共に行動することによって本来の必要な量を補うことで、健全な生体環境が維持できる役目に没頭できるのである。

 

 

 

2. 生体内で活性酸素・フリーラジカルが出来る代表的な事例とBIEの対応

 

 

2-1. 活性酸素による生体内脂肪の過酸化反応

 

 細胞膜の主成分は不飽和脂肪酸を多く含むリン脂質から成っているが、この不飽和脂肪酸は飽和脂肪酸に比べて不安定な構造式である。

 活性酸素はこの不安定なところを集中攻撃して水素を抜き取り、裸になったところに酸素(O2)をくっつけて酸化させ、さらに他のところから奪った水素をつけて、過酸化脂質(LOOH)という過激なワルに作りかえてしまう。こうなると細胞は次第に蝕まれていく。

 

 

図9-2-1-1 活性酸素・フリーラジカルは不飽和脂肪酸を攻撃する

 

 

①ハイドロキシルラジカル(・OH)が不飽和脂肪酸を攻撃する

②攻撃されたところの水素原子(H)が抜き取られてしまう

③水素の抜けたところに酸素(O2)が入り込むが、この状態ではまだ不安定

④ほかの不飽和脂肪酸から水素を奪って安定する。これが過酸化脂質と呼ばれる

⑤水素を奪われた不飽和脂肪酸は、②の状態になるので再び③④の反応を辿る。こうして、過酸化脂質の連鎖反応が始まる。

 

 BIEは①の段階でハイドロキシルラジカル(・OH)に電子を与え、さらに、十分なタンパクやビタミンなどがあれば、水素などと結合し安定になってしまう。

 

 

 

 

2-2. 白内障は水晶体を構成するタンパク質の酸化による障害

 

 白内障はレンズの役割をしている水晶体の濁りが原因である。この水晶体は主にタンパク質で出来ているが、これが変性し、濁りが生じたものである。濁りがひどくなると、水晶体を取り除いて、人工のレンズをつけることで視力は回復するが、本当に治ったとはいえない。白内障の方は、見えさえすれば良いと考える人もいるが、多くの人は自分の水晶体を残したまま治してほしいと考えるはずである。しかし、残念ながらこれは不可能で、一度変性した水晶体を元に戻すことは出来ないとされている。

 水晶体は約三分の一がタンパク質で、約三分の二が水、1%がミネラルで出来ている。このタンパク質はグルタミン酸とシステインというイオウと水素の化合したSHタンパク質、それとグリシンの3つの成分から構成されている。

 白内障はこの水晶体の中のタンパク質のシステインに活性酸素が作用し、電子の略奪が起こり、SH結合の水素Hが抜かれ、図9-2-2-1に示したように裸になったイオウS同士が結合して架橋を作る。つまり、SとSが結合してシスチンに変わり、透明の水晶体が白く濁るというプロセスで発症する。

 

 

図9-2-2-1

 

 

白内障の原因は水晶体のシステインが、シスチンにタンパク変性を生じたことで起こったことまでは判明しているが、それでも、濁ったものは元に治すことは出来ない。現代の医療では、タンパク質の酸化を抑えるための応急処置に、ビタミンCやE、還元グルタチオンなどを用いて、Hが抜かれても、すぐ補充できる状態にしておく位しか方法がない。

 

 

BIEの摂取による活性酸素のラジカル活動の不活性化

 O2-や・OHなどの活性酸素に対抗して、BIEを投与することによって、ラジカルな反応が抑制されていく。これはBIEの役目のうち、3番目の占拠され乗っ取られた地域を奪還するための作業である。

 さらにビタミンCなどがあれば、そこからHを補充していけば、H2Oになってしまい、無毒化される。

 BIEはS化合物が豊富に存在していることで、活性酸素からのシステイン保護を行っていることが考えられる。又、一つの可能性としてS=S結合を高い還元力と電子で切断できれば、白内障は可逆反応となり、治る方向に行くことが出来ると考える。

 

 

 

2-3. 放射性障害

 

 癌を作る最大の原因物質の一つとして、放射線が取り上げられるが、どのような作用機序で生体攻撃を放射線が行なっているか以下に説明するが、一言で言えば、大半が体液、つまり水に対して攻撃している。

 ここでは放射線による活性酸素産生のことだけではなく、放射線全般についても触れることとする。

 

 

2-3-1. 放射線は怖い存在?救世主?

 

 我が国は世界で唯一、戦争による放射線の大規模な被害を受けた国で、国民一人一人が、放射線が殺戮の道具に使用されたら極めて恐ろしい存在になることを身を持って体験している民族である。

 ソビエト連邦の時代、チェルノブイリ原子力発電所での悲惨な死傷事件で、放射線が生体を治すことの出来ない状態にまで壊すものであることを体験した国である。

 しかし、原子力発電所は私たちの生活に欠かせない電気を供給する施設なので、極めて重要である。

 又、さまざまな被害は発生しているものの、放射線の医療分野での利用は目覚ましいものがあり、その分野での利用度を考えたらまさに、必要悪といっても言い過ぎではないといわれるほど、現代社会に浸透している放射線にどう対応していくべきかを今、問われている。

 

 

2-3-2. 放射線とは何ぞや!

 

 放射線とは、あらゆる方向、つまり放射状に飛び出していく全ての電磁波と粒子線のことである。電磁波には、波長の長いラジオ波からマイクロウェーブ、赤外線、可視光線、紫外線、γ線(ガンマ線)、エックス線などがあり、粒子線にα線(アルファ線)、β線(ベータ線)、中性子線、陽子線などがある。このうち、生体の電離作用(イオン化)を引き起こし、電子を奪い取るといった悪影響を及ぼす能力を持ったものを電離放射線と呼んでいる。これには粒子線とエックス線、γ線(ガンマ線)、紫外線などがあるが、紫外線の電離作用は弱いので、通常はこの中に含めていない。

 

 

2-3-3. 放射線と放射能はどう違うの?

 

 放射線とは電磁波と粒子線そのものをいい、放射能とは原子核が過剰なエネルギーを放射線として放出する能力、性質、現象のことをいう。

 ところが新聞などをはじめ、マスコミでは、放射線と放射能をごちゃ混ぜにして使っているので「放射能は怖い」などという変な日本語になっている。

 本来ならば「電離作用を持つ放射線は怖い」ということなのだが、能力や性質が怖いになっているように、用語の乱れが著しい。

 

 

2-3-4.  自然界に存在する放射線と人工放射線の違いは?

 

 地球誕生と共に放射性物質は存在していたので、人類を始め地球上の生物はみな自然界の放射線と共存してきたので、余程のことが無い限り、自然界の放射線は生命活動に危害は生じない。

 どこにでも存在するわけではないので、必要不可欠というものではないと考えるが、極めて希薄な濃度レベルで存在しているので、生体によい意味で刺激、ホルミシスを与え、活性作用を起こしている。

 ところが、人類はこの天然の放射性物質を濃縮したり、核分裂反応を発見し、瞬く間に3000種類の放射性物質を開発し、今日に至っている。

 極めて高エネルギーの放射線を手に入れたことから、開発当初は、研究者やレントゲン技師などの使用者は、皮膚癌に始まり、各部位の癌、造血障害、生殖障害などさまざまな障害を受けた苦い体験をもとに、今では、放射線に対する障害予防の規制や安全管理が法律で定められている。

 人工放射線源は、発生装置と密封式のラジオアイソトープ(R1)と開封式のラジオアイソトープ(R1)に区別されているが、人間はこの人工放射線に対して防護を徹底しないと、障害は死に直結する極めて怖いものである。

 

 

2-3-5. 生体障害

 

 生体への放射線の作用は、放射エネルギーが直接標的にされて生じる直接作用と、水に作用してこれを分解して活性酸素を作り出し、これらが標的に障害を与える間接作用の2つがある。

 放射線安全研究センターでは放射線の障害を表9-2-3-5のように区分して研究しているが、急性で1回の高線量の被曝で障害を受けると、皮膚や血液を作る造血器、腸などに顕著な障害が生じ、最悪の場合は死に至ることは、これまでの原爆被害やチェルノブイリ原発事故、最近の日本での原発事故などでの被害は皆様にも周知のことである。

 一方、低線量の放射線に長期にわたって被曝すると、長い時間を経過して発癌が生じたり突然変異が誘発される。それがどうして起こるのかというとそのメカニズムは次のようである。

 

 

 

放射線は体の中で水を分解して、フリーラジカルを作る

 放射線は体の水分を猛烈に振動させて、いとも簡単に分解させてしまい、最も毒作用の強いハイドロキシルラジカル・OHを作ってしまい、これが細胞に侵入し、DNAの主要な鎖を切断したり、あるいは塩基の障害を繰り返し起こして癌化させると考えられている。

 放射線をよく浴びる職場にいる方、例えばX線技師などが、癌にかかりやすい、といわれているのは、こうした体内の水分を壊してしまう放射線が、何時も体内に少しずつ侵入して、フリーラジカルを作り、悪さをしているからだ、とされている。

 

 

図9-2-3-5

体内の水分が放射線によって、壊されていく過程

 

放射線は自然界に存在するものと、人工化して作り上げたものの2種類があるが、勿論、人間が作ってしまった数千種という放射線は自然界のものと比べようも無いほど、圧倒的な破壊力を持っているので、徹底した管理の下に使用されている。

 

 

2-3-6. BIEの放射線への対応

 

 放射線の被曝の恐れのある地域に入る場合には、必ずBIEの水溶液を体に噴射させ、外側をしっかりガードさせておく、今の科学では放射線から生体をガードする手段は重金属で覆うしか方法が無いといわれているが、BIEは外部からの照射でも、しっかりガードするだけの電子を供給できる。癌などの放射線治療の際にはあらかじめ照射部位にBIE水溶液をしっかり摺り込んでおくことで、皮膚から放射線の熱線作用をガードできる電子を皮膚に供給可能となる。

 毎日、放射線を取り扱う人は当然、BIEを一定量摂取して、電子供給を続けてガードすることによって放射線が水を分解し、電子を引き抜く作業をさせない体内環境が出来上がると考える。

 なかんずく、水の分解が出来ても被害を最小限に食い止めることが出来れば、BIEを補充し続けることで、修復されてくる。

 生体膜の損傷に対しては、膜を構成する主成分がタンパク質とリン脂質であるが、放射線はタンパク質分子に誘起させる変化が、2つのアミノ酸の間に橋を作る作業をするが、BIEはこの作業を防御し、架橋形成を阻止する。(第9章 2-2参照)

 又、リン脂質については不飽和脂肪酸の過酸化を阻止する。(第9章 2-1参照)

 

 

2-4. 有機水銀・無機水銀中毒

 

 有機化合物は通常水に溶けにくく、脂肪に溶けやすいわけですから、生体への侵入は口からも、呼吸器からも、そして、皮膚からも侵入するので、どこからでも入るので、圧倒的に毒性は無機化合物に比べて高くなる。

 その代表的な事例が、水俣病で有名な有機水銀中毒である。

この病気は水俣湾でとれた魚を、永年にわたって食べていた住民を中心に起こった、まれに見る悲惨、且つ、非人道的な私害(これは公害ではなく、特定の企業による環境汚染)で、死亡者が続出し、今でも障害で苦しんでいる方々が沢山おられる。

 一化学企業がメチル水銀化合物を極めて長期間にわたって、廃液として水俣湾に流し続け、被害が拡大しても尚、自社は関係ないとして行政に圧力をかけ、水俣病は水銀ではなく、全く別の物質によるものであるという研究論文を研究者に作らせ、水銀中毒の特定を遅らせてしまった結果、被害は未曾有の大規模な事件となってしまった人災である。

 有機水銀による中毒の特徴は有機水銀が脳関門を素通り状態で通過してしまうので、中枢神経系の被害が顕著に現れ、言語障害、歩行障害をはじめとする運動障害、狂騒状態など脳の障害を生じたことである。

 無機水銀や金属水銀の中毒状態は手の震えなどの末梢神経障害や腎障害が中心で、無機水銀の場合、なかなか脳関門を通過しにくいことと、口から体内に取り込まれる場合は数パーセント程度で、メチル水銀の90%以上と比べると、雲泥の差で吸収率が少ないことが、症状の違いを示している。つまり、無機化合物に有機がくっついた物質になるととてつもない化け物に変身するものは沢山あるし、人類はこれまでにもイヤというほど、無機化合物の有機化したものを世の中に送り出している。

 

 

 

 水銀は細胞内に存在する解糖系、TCAサイクル、酸化還元系に攻撃を仕掛けて障害を起こす。

 メチル水銀は細胞膜溶解作用があり、含硫アミノ酸のシステインと水銀が反応する。Hg2+のイオンがCa2+などの代わりに細胞膜などに入り込んだときに傷害作用がおこりうる。それ故、生体膜を強くし、安定化させる作用のある物質があれば水銀の毒性を抑えることが可能といえる。

 これまでのところ、ビタミンA、E、さらにセレンにその作用があるといわれているが、もし、高い効果をあげているならば、水俣病患者は治っていたはずである。

 あまたの本や論文で化学物質の解毒方法が理論展開されているが、水銀中毒も私が毒物屋だった頃、研究したテーマの一つであったが、未だに、さまざまな化学物質で中毒した人々が苦しんでいるのは、本物の解毒方法が無いということを証明しているようなものである。

 

 

BIEと水銀は生体内でどう対応するか

 水銀のうちでも特に有機水銀の有害作用を退治させることが必要であるが、BIEは脂肪への親和性があるので、脳内に取り込まれた水銀に対応することが可能になる。

 SH基に対しての防御作用があるので、生体膜の強化物質であるといえる。

 さらに、BIEはイオウ(S)を豊富に含有しており、水銀をイオウで結合させ、Hg-Sとして安定化させ、生体内のタンパクSH基と結合させないように封じ込めると共に排出させることが出来れば、中毒症状は改善する可能性があると考える。

 

 

 

2-5. 酸素は必要悪な毒物だ!

 

酸素が欠乏すれば必ず死に直結!一部の酸素は体を酸化させ悪役になる!

 私たち人間にとって空気は絶対に必要なものであることは誰もが知っている。

 その空気の約80%が窒素で、20%強が酸素ですが、この酸素が私たち人間の生命源でもある。空気中の酸素の量が16~12%位になったら脈拍数や呼吸数が増え、大脳機能が低下し、10~6%になると短時間で意識不明、6%以下になると死亡にいたる。

 

 

酸素の体内での働き

① 大部分は食べ物を酸化させ、ATPというエネルギーを作り、最終的に炭酸ガスと水にする。

② 数%の酸素は有害な中間体のラジカル(活性酸素)になる。

  この中間体が体内に侵入した細菌や異物を殺したり、破壊したりする有用な働きをするが、        

  体内に残存すると有毒な作用を引き起こす。

 

  有用な酸素   O2という分子状態で比較的不活性

  有毒な酸素   O2-1O2・OH、H2O2など、活性力を持つラジカル、

                                      体内組織の破壊、RNA、DNAを変化させたり、

                                      脂質を過酸化脂質にする。

 

 

酸素について間違っている常識と使用方法

① 酸素をたくさん含んだ水などの飲み物は煮沸して、酸素の含有量を減らしてから飲む。(生体の酸化防止)

② 酸素リッチ(豊富)の水が清涼飲料水として売られているが、ケチをつけるつもりはないが、わざわざお金を払って体を酸化させる水を飲むことはない。

スポーツ選手などが酸素リッチ状態の環境下に体を維持するのは一時的にはある種の目的効果を高める働きをするかもしれないが、長い人生を過ごすという観点から見たら、とても体をいたわる行為ではない。

 

〈質問〉

 高山病にかかるような高い山に登ると人間の血液はどう変化するか。

 ① 血液は濃くなる

 ② 血液は薄くなる

 ③ 血液の濃度は変わらない

 

正解は①です。空気中の酸素が少なくなると、生体は少しでも体内各部に酸素を供給しようとして、脾臓にストックしてある血液を放出するので、一時的に血液の濃度は高まる。

50年以上昔、私は富士山測候所の職員の高地での生体の変化を調査する研究に携わり、測候所に行く途中の段階で自分たちの血液を測ったところ、全血比重値や、ヘモグロビン量が増加した値を示した。しかし、高地で長く滞在すると血液の数値は徐々に元に戻った。

 

 

2-6. オゾンは有害。殺菌作用はあるが、強度の肺障害を来す。

 

 オゾンの人体への影響は0.02~0.05ppmで特有の臭いが感知できる。0.1~0.3ppmで、鼻、のどの刺激があり、喘息患者の発作回数が増える。0.6~0.8ppmで、胸痛、せき、呼吸困難を生じる。

 オゾンの許容濃度つまり、ここまでは安全ですよといわれている数値は各国でバラバラだが、おおむね0.1ppm程度が示されているので、それ以上は危険だが、毒物屋から見れば、その10分の1の0.01ppmレベルなら、すぐには毒作用をきたすことはない。

通常の化学物質では、ゼロでなければならないが、オゾンは自然界で0.005~0.05ppm程度存在する。

ラットでは0.5~1ppmで12~24時間の曝露で肺の障害が生じる。

ウサギでは36ppmに3時間の曝露で、呼吸困難から半数の動物が死亡する。

 

 

臭いを感知したら、危険の水準

 私はこれまで、野菜や果物をオゾン水につけると農薬を除去できるとか、オゾン水を飲むと体に良いとか、オゾンのお風呂だと塩素が除去できるなど、利点をならびあげられて、何10万円もするオゾン発生器を買わされた人の話をたくさん聞いてきた。確かに、オゾンによる殺菌作用はありますし、塩素は分解するかもしれないが、オゾン発生器を買った皆さん誰もが、特有のにおいがするといいます。お風呂ではオゾンを充満させて森林浴気分という機械の販売者の話をそのまま信じて、実行している人が沢山いる。でも、前述したように0.02~0.05ppmで臭いがする。つまり、臭いがするというのは、許容濃度の5分の1から2分の1は最低でも発生している。これはもう体に危険なレベルといえるオゾンを吸っているのだ。

 もし、胸が痛いとか、息苦しいなどと感じた場合はかなり高濃度のオゾンが空気中に発生していることになる。この臭いを胸一杯吸おうなどということは、まさに命がけである。

 

オゾンの毒性は塩素の10倍程度

 本書をみているオゾン利用者は使用方法を誤ると体に良いと思っているものがまったく逆である。オゾン入りのお風呂にどうしても入りたい人は完全に換気をしてから入っていただきたい。お湯のなかにはオゾンはあまり残っていませんから、O2とOとにすぐに分解してしまうが、それより未分解のオゾンが空気中に存在しているのを吸う方がもっと怖いということを認識していただきたい。

 

 

 

2-7. 人類は癌を克服できるか

 

 

2-7-1. 癌とは何ぞや

 

 人類にとっての最大の敵は何かといったら、今、多くの人が頭に浮かぶのは、癌であろう。というのは、現代人の死亡原因のNo.1が癌なのであり、癌を宣告されると、死に直結する可能性の高いことを予告されたようなものである。

 人類が、これまで結核とか、コレラとか、赤痢など細菌性の感染症疾患については、かなり制圧し克服してきた。しかし、微生物も進化し、新たな耐性をもった微生物も出現し、形を変えて、人類に挑みかかっている。

 人類と微生物は、より強固な武器を求めて戦争状態にあるが、こと癌に関しては、今のところやられっ放しの状態で、がん細胞を完全に制圧する武器を人類は手にしていない。だが、理論はかなり核心に迫っており、正しい理論に基づく武器が開発されれば、かなりの効果は期待できるであろう。

 この30年間で、癌発症のメカニズムが、生体内電子及び原因物質の持つ電子のやり取りで生じるという理論が、急速に高い真実性を持って論じられるようになった。

 ここではっきりとわかってきたのは、癌とは何かといえば、人間は60兆個とも70兆個とも言われる細胞の集合体であり、この細胞は常に新しいものに生まれ変わって、秩序だって入れ替わって、生命活動が営まれている。ところが、この秩序が壊れ、個体の制御を離れて独立的に行動する細胞が癌細胞で、正常なヒトでも、いくらかはこうした細胞が存在しており、これが増えないよう制御されている。しかし、生体のコントロールタワーである遺伝子になんらかの異常が生じると、この癌細胞が増え出し、癌細胞の集落を体のあちこちに作り出してしまい、癌化の病態が生じる。このように、遺伝子が攻撃を受け傷害が生じることで、生体の構成単位である細胞再生システムが暴走して勝手に新しく細胞を無秩序に作り出す体制作りが構築されると、体は完全に制御を失い、ダッチロールをはじめて、ついには正常な生命活動が行えず、ついには死に至る。これが発癌なのである。

 

 

2-7-2. 発癌へのプロセス(道のり)

 

 癌化するまでには、何年も何年も長い道のりを経てやっと生じるので、私は「人生病」と呼びたいほど、人生生活が癌を引き起こすといっても過言ではない。

 発癌するには、通常ホンボシ(主犯人)の発癌物質と、サポーター(共犯者)の非発癌物質が存在するといわれ、前者をイニシエーター、後者をプロモーターと呼んでいる。

 勿論、極めて強い発癌物質が大量に体内に長期間侵入すれば、当然、癌を起こすが、このイニシエーターが少量体内に侵入した場合で、とても癌を引き起こすレベルではない場合でも、癌が生じている時がある。これはプロモーターという発癌物質ではない共犯者の協力によって発癌まで導くプロセスの存在することが判明した。つまり、発癌には2つのルートがあり、1つ目はホンボシのイニシエーターの単独犯行による発癌と、2つ目はイニシエーターが僅かしかなく、単独では発癌にまで行かない状況に助っ人として、プロモーターが後から手を貸して、発癌にまで到達する。

 ここで面白いのは2つ目のルートで、イニシエーターとプロモーターの役割が逆の場合、つまり、実験的にであるが、非発癌物質のプロモーターを与えておいた動物に、後から少量の発癌物質であるイニシエーターを与えても、発癌はしないというのである。

 

 

 しかし、私はこれはあくまでも実験上のことであり、ヒトの場合、長い人生生活を行っているわけで、いつ、どこで、イニシエーターを取り入れ、又、プロモーターを取り入れたなどと明確に示すことは出来ないので、こうした理論と現実論とはかなりかけ離れていることは言うまでもないことであるから、先人の方々の理論で、私は学んだことがいくつかある。一つは、発癌物質が少量でも安心は出来ないことを示している。

 つまり、サポートする助っ人がいれば、発癌まで進展しまうということ、二つ目は非発癌物質といわれているものが実生活では単独で、生体内を行動しているわけではなく、複合化されて、生体内で活動あるいは代謝されているので、私たちが現実に直面している発癌の多くは、非発癌物質といわれているものの、複合汚染によるものではないだろうか。

 

 

 私は毒性試験のフィールドに長くいたが、その時の全く化学物質を与えないコントロール動物の発症、特に発癌について調べたところ、ラット、マウスで、2年間の試験期間で、1年を超えると、良性であれ悪性であれ、増加する。実験動物の場合、殺菌された一定の栄養バランスのエサと殺菌された水しか与えないので、実験条件に個体差が生じないようにしていることと、世界的に定められた有料試験規範(Good Laboratory Practice GLP)に適合した施設で、雌雄各100匹の無処理動物を1試験単位として発生状況をみているので、少なくとも50試験単位で10年以上のデータからの結果であれば、信憑性は高いと考える。つまり、ヒトの実生活ではないマウス、ラットの動物実験という環境で化学物質の存在が、極めて少ない条件でも、加齢と共に、発癌は増加することが明らかにされている。

 

 

2-7-3. 加齢で発癌を招く理由

 

 実験動物は常に一定環境で温湿度が、24℃±2℃、55%±5%を目安として設定された環境でエサは自由摂取であるが、単独飼育でステンレスケージ内で飼われており、行動は制限されている。つまり、人間で言えば、長屋形式のアミ個室で、ほぼ寿命の2年間をそこで暮らすいわば刑務所内生活といえよう。

 ここでは1単位の実験結果を被検物質であるP- クロロニトロベンゼンの投与群のデータも添付させてみることとする。

 発症した腫瘍を表9-2-7-3-①、②にまとめた。投与濃度が0ppmとあるのがコントロール群で、ラットでは雄で悪性の腫瘍は単核球性白血病が50例中7例、副腎褐色細胞腫2例、腹膜中皮腫3例、良性の腫瘍は精巣間細胞腫が42例、下垂体腺腫14例、副腎褐色細胞腫7例、雌では悪性腫瘍は単核球性白血病が50例中11例、乳腺腺癌3例、子宮内膜間質性肉腫1例、良性では多数あるので主なものとして、下垂体腺腫が26例、子宮内膜間質性ポリープが9例、乳腺線維腺癌が9例みられた。

 マウスの雄では悪性は脾臓のリンパ腫と血管肉腫が50例中各3例、リンパ節の悪性リンパ腫が2例、肝細胞癌が1例、良性では肝細胞腺腫と血管腫が各3例、雌では悪性はリンパ節の悪性リンパ腫が50例中11例、脾臓の悪性リンパ腫が7例、子宮組織球性肉腫が6例、肝細胞癌が2例、細気管支細胞上皮腺腫が1例、良性も各種みられている。

 しかし、この動物たちには、一定した傾向の見られない腫瘍が生じており、コントロール群に発生する癌以外に化学物質投与群で特異的に見られる癌を見つけ出して、被検物質が発癌物質か否かの判定をしている。つまり、動物実験では化学物質を与えないコントロール動物にも沢山の癌が出現しているが、それよりも癌の発生数が多いか、あるいは、コントロール群には出現しなかった癌が見られるかで対比させているのである。

 ということは、水を飲んで、恒温、恒湿の部屋で空気を吸って、与えられた空間で運動し、一定規格のエサを食べていても癌は生じるのである。これは空気、水、エサが体内で発癌物質を生み出していることになる。

 多くの毒性研究者は、試験物質を与えた動物のデータで全ての判断をしている。その時に、コントロール群のデータをベースにしているので、このコントロール群は健康であるという解釈になってしまう。

 私の所属していた研究所は国から与えられた被検物質の発癌性の有無をラット、マウス、各400匹(投与群300匹、コントロール群100匹)を用いて2年間にわたって前述した国際GLP基準に従って実験を行なっており、私は品質保証責任者(Quality Assurance Unit)で、試験の査察業務を行なっていた。

 試験結果は世界保健機構(WHO)のIARC(世界癌研究機構)に登録されています。このデータの中で、コントロールデータはまさに宝の山です。

 世界最高峰レベルで完備された施設とスタッフで行われている、SPF動物のコントロール群は、2年間の飼育で健康そのもので、被験物質投与群は中毒症状を生じると考えるのは当然のことだとお思いでしょうが、加齢と共に、生体は酸化し、老化していきますので、化学物質の投与を受けていない分だけ負荷のない生活をしているだけで、この中で示された症状はヒトでいえば80~100歳まで生きておられ、健康だといわれている方々の剖検、解剖所見を示しているといえるのではなかろうか。

 今まで、回りくどい言い方をしてきましたが、なぜ、コントロール群に潰瘍は発生するのかといえば、生体内でフリーラジカルが、少しずつではあるが発生する。それが、年齢とともにフリーラジカル消去機能が劣化し、癌の誘発フリーラジカルが少しずつ増加に転じ、脂質やタンパク質が酸化され、ラジカル化し、これを抑えることが出来なくなり、DNAを損傷させ、細胞の破壊が生じ、癌化が進むというプロセスを経ていることの証明であろう。

 

 

2-7-4. 老化はフリーラジカルがラジカル消去物質に優位な状態であり、この立場をBIEで逆転できれば、自然発生潰瘍はかなり克服できる

 

 生体内に水や空気、そして食べ物が入ってくるだけで、活性酸素は製造される。しかし、増山吉成氏の著書から抜粋させていただいた表に見るように、活性酸素は体内スカベンジャーによって変化していく。これは無毒化のプロセスなのであるが、途中で生成する過酸化水素H2O2、一重項酸素1O2、ハイドロキシラジカル・OHなどが消去されなければ、一番先に出来るスーパーオキサイドO2-は毒性が低いので、むしろ、これがそのまま残っていた方がH2O2になるよりましなのでは、というようにも考えられる。

 つまり、スカベンジャーのSODがたっぷりあっても、次のスカベンジャーであるカタラーゼやケルタチオンベルオキシターゼがないとH2O2のまま残る。又、・OHラジカルを消去する酵素は生体にはないので、実際上はこの最も強暴なラジカルが生体にダメージを与えているので、BIEはこのフリーラジカルに攻撃を与えるのである。

 私は生体に・OHラジカルを攻撃する酸素スカベンジャーがないわけではなく、解明されていないだけのことだと思う。もし、その存在が本当になければ私たちはとても長生きできないのではないか。一般的にはビタミンEの存在で・OHラジカルの分解能が高いが、その能力の減退が腫瘍の発生の増加を招いているものと思う。

 それ故、BIEの摂取によって、若い時の生体と同様、あるいはそれ以上の電子供与能力を持てば、フリーラジカルの排除も的確に行われ、さらに、スカベンジャーも十分に機能が発揮できる体内環境が構築できよう。

 

 

2-7-5. 発癌物質からフリーラジカルの生成

 

 

永田親義氏(「ヒトのがんはなぜ生じるのか」講談社)によれば、最も発癌性の高い物質の一つであるベンツビレンは、図に示すように6位の場所が、最も電子密度が高いので酸化され、水酸化体からすぐに、オキシラジカルを持った6- オキシベンツビレンに変化する。その際にO2がO2-を生ずるのである。つまりO2-が出来ると必然的にSODによってH2O2になり、さらに・OHラジカルを製造してしまう。

 永田氏は、芳香鉄アミン化合物についてみると、フリーラジカルや活性酸素発生量と発癌性はきれいに相関することを証明している。(表9-2-7-5-①、②)ここで、発癌性がなくて、フリーラジカル、活性酸素の出来るものは、ごく少数例で、ほとんどがフリーラジカルと発癌性はかなりの確率で相関しているという。

 

表9-2-7-5 ①

 

表9-2-7-5 ②

 

 又、ベンゼン、4-アミノビフェニル、アスベスト、カドミウム、ニトロソアミンなどもフリーラジカルや活性酸素を生成することが知られている。こうしたことから化学物質による発癌は、①発癌物質自身が求電子体として、あるいはフリーラジカルとして、DNAを直接攻撃する作用、②発癌物質からフリーラジカル生成に伴ってできるスーパーオキサイドO2-などの活性酸素によるDNAへの間接攻撃による作用があるとしている。

 しかし、ここで疑問視されるのはヒトへの発癌物質と分かっているのはWHOのIARCが発表した報告ではgroup1で120種類程度であり、実生活では日本だけでも癌による死亡者で30万人程度に上っている。当然、発癌物質の例数は氷山の一角に過ぎないだろうことは、分かりすぎるほど分かっていることなのだが、化学物質の毒性試験そのものが僅か数%しか行われておらず、まして発癌性の試験は1年で100~200物質が行われているに過ぎないことからも、ほとんどが、暗中模索状態である。ほんの僅かに分かった発癌物質から理論構築を進めるのも一つのルートではあるが、永田氏がもたらしてくれた情報から何を読み取るかである。

 

 発癌性のない芳香鉄アミン類のほとんどが活性酸素、フリーラジカルを作らないとしているが、2-ナフチルアミンは強暴な膀胱癌を起こす作用があり、純粋な1-ナフチルアミンでも長い年月を要すると発癌が生ずる可能性が高いとされており、永田氏の言う、発癌物質と活性酸素、フリーラジカル生産の相関説は崩れているのではないか。しかし、永田氏は「ヒトのガンはなぜ生じるか」の中で、試験管内でのガン化実験ではあるが、自然発生ガンを引き起こす因子はO2と光であり、染色体異常が生じ、これが発癌へのプロセスになると考えられるが、カタラーゼ、グルタチオン、マニトールなどの存在では染色体異常は生じないことから発癌と活性酸素、フリーラジカルは密接に関わっているであろうと推測している。

 さらに氏は、イニシエーション→プロモーションという単純な図式の発癌とは別に、ヒト発癌では長い期間にわたるプロモーション作用の繰り返しの方がもっと重要な因子かもしれないと述べている。

 以上、先人の方々の発癌に関するレポート結果から活性酸素・フリーラジカルが発癌に関わっていることはかなりの信憑性があり、私が関与した動物実験で見られる自然発生腫瘍もライフスパン(生涯期間)という長い年月の間に蓄積されたフリーラジカルによる酸化状態によって癌化されることが容易に推定される。

 ここまで分かっていながら、人類がガンを克服・制圧できないのは酸素を必要とする好気性環境下にいて、常に酸素と水素を生命活動の中心にしているからに他ならない。

 つまり、求電子状態の方が、求核状態(電子供与)よりも優れているため、体内は酸化型に移行せざるを得ない状態にあると考える。これまで、それは分かっていても実行できなかったのは生体構成物質であり、且つ、構成バランスを備え、活性酸素・フリーラジカルを誘発しない生命電子供与物質(Bio Electron Substance)がなかったからであろう。

 私はこの条件をクリアするためにBIEを開発し、酸化型に移行する生体内環境に膨大な電子を供与し、還元状態にシフトさせておけば、活性酸素、フリーラジカルも必要な任務を全うしたら自然消失する体内システムが構築されるであろう。

 その結果、プロモーターを早めに破壊しておくことができるので、発癌阻止が可能となる。

 

 

2-7-6. 癌治療とフリーラジカル

 

 放射線療法はβ線や、α線などの電離放射線を生体の患部に照射することで大きなエネルギーを出して、電離、あるいはイオン化させることで、O2-や、・OHなどの活性酸素、フリーラジカルを大量に生成させ癌細胞を死滅させる。又、体液にも強いエネルギーを与えるので、水分が分離し、活性酸素・フリーラジカルを発生させ、癌細胞をたたく作用をもたらす。

 制癌化学療法については、山中直樹氏が(「フリーラジカル」メジカルビュー社)の中で、アドリアマイシン、マイトマイシン、ブレオマイシンなどは活性酸素、フリーラジカルを生産、DNA切断を起こさせ、癌細胞の増殖、システムを破壊させる。その他、シスプラチン、エトポシドをはじめ、さまざまな化学物質が制癌、抗癌治療として開発されている。

 ここでお分かりのことと思うが、癌治療は、全てといっていいほど活性酸素・フリーラジカルを発生させ、その毒作用によって癌細胞を破壊させる手法である。

 発癌にフリーラジカルが大きく関わっているのに、その原因物質を使って癌をたたくというのは、一時的には有効性もあるかもしれないが、長い目で見れば、癌の原因物質なので、癌を誘発させてしまう可能性も高い。そこで、いささか自爆的な手法だが「毒をもって毒を制す」考えで、背に腹は変えられない窮余の一策としては致し方ないとしか言いようがないのであろう。

 しかし、私は生物無機元素体(BIE)を武器として、徹底的に電子を与え続け、還元状態に持ち込んで、癌細胞を身動きさせないようにし、徐々に機能低下を起こさせ、癌細胞の活性をダウンさせ、電子を満ち溢れさせることで、人類は癌を克服できようと考える。後述するが、私の個人的な実例ではあるが、自分自身が胃癌になったが、BIEの大量投与によって胃癌は完全に消失した。これは病理組織学的検査で実証された。

 又、放射線や、化学療法等とBIEを組み合わせて摂取させることで、副作用を軽減させるばかりでなく、治療を後押しする効果も臨床治験事例があり、十分に期待できる。

 

 

2-8. 活性酸素・フリーラジカルが関わる代表的な疾病

 

 第6章で述べているが、生体が電子で満ち溢れてパンパンになっている状態が健康で、少しずつ電子が減少し、しぼんでくれば健康が損なわれると理論付けすると、病気はまさに電子病である。

 生体にとって大事な電子を略奪する元凶が化学物質であり、酸素であり、活性酸素・フリーラジカルである。しかし、生体は少々この活性酸素・フリーラジカルが増えてもすぐに病気になるわけではない。

 勿論、急性の疾病もあるが、問題なのは長い年月、活性酸素に痛めつけられて、体を防御する免疫力が低下し、ダメージを少しずつ受けながら病状が悪化するものが最も始末が悪い。

 近藤元治氏が(「フリーラジカル」メジカルビュー社)の中で、フリーラジカルによる代表的な疾患をまとめたのが、表9-2-8-1である。この中で、興味を引くのが医原性疾患と称する薬物障害や、制癌剤の副作用である。本来、病気を治すために開発された薬品と称する化学物質によって逆に病気を引き起こしている事実を一人一人が真剣に考え、こんな馬鹿げたことを国家は認めているのです。繰り返し生じる薬害事件が絶えないのは、危険だと百も承知しているのに、禁止に出来ないのです。取り締まれないから、体を破壊するものでも薬という隠れ蓑を着せて、容認しているのが西洋医薬品に多くあるといわれる所以であろう。

 

 

表9-2-8-1

 

 

 批判すれば、薬事法違反で刑事罪で罪人となる恐れがある。しかし、薬と称する化学物質を使うか使わないかの決定は自分自身なのですから、最終的な責任は自分で負うことになる。

 強烈なフリーラジカルを発生させるような薬を摂取すれば、体が壊れるのは分かっているようなケースでは自暴そのものです。私は50年以上西洋医薬を口にしていませんが、それは毒という認識が強いのと、先人の方々が大きな犠牲を払って、後世に有害作用を示したことを生かさなければもったいないと思っただけである。

 電子病のヒトがさらに、電子を引き抜かれるのですから、ダブル電子病が薬害です。何とも言いようのない虚しさを覚えますね。

 薬害C型肝炎、フィブリノゲン訴訟が起こっていますが、原告の被害者にとっては肝腎の病気そのものが治っているわけではないので、何も解決していません。1964年頃から患者への投与が始まったといいますから、今から60年近くも前からの事件です。

 このケースはウイルスが薬剤に混入していたことで、まさに体内でウイルスが大暴れして、体の至るところで活性酸素・フリーラジカルを大量に生産し続け、肝炎を起こしているのです。

 1960年代といえば、病気に電子理論が取り入れ始められた当初です。でも、未だに、C型肝炎すら治すことが現代医学ではできていないのが現実です。

 原告団は、国に解決してほしいと訴えておられますが、60年近くも薬害を放置してきた当事者に「健康を返してほしい」と頼んでも無理ではないか。

 先人の方々は疾病に対してすばらしい「電子理論」を提唱されてきました。しかし、はっきり言って理論倒れに終始してしまっていると言わざるを得ない。

 1953年刊行の井本稔著「有機電子論」、1954年刊行の漆原義之著「有機化学」、1972年刊行の守永健一著「酸化と還元」、1952年刊行の福井謙一著「フロンティア電子理論」、1982年刊行の永田親義著「がん発生の機構」などを起点として、今では病気の共通した生体異常は「生体を構成する原子群の結合に関与する電子の略奪」であり、その元凶が活性酸素・フリーラジカルにありということは広く世の中に認識されている。然るに、このフリーラジカルのもたらす有害副作用を人類は克服できないでいるのが現状である。

 私は、先人達の電子理論を実生活に応用し、再研究(Re Study)するための武器として、フリーラジカルを生産しない安全な電子供与物質BIEを野生生物体から得た。

 電子病が疾病なら、電子に満ちた生体内環境を構築すればよいのですから、話はそれほど難しいことではない。

 生体構成原料で、電子を大量に供与できるものは、野生生物が全て持っているので、私はこれよりBIEを抽出した。

 

 

筆者の疑問3点

「疾病が電子病だと分かっていて、何故、安全な電子供給物質BIEを現在まで作ることが出来なかったのだろう」

「何故、自然界に目を向けないのだろう」

「何故、有害な化学物質に固執した環境を容認し、保護するのだろう」

 

 

 

2-9. ヒトとアルコール類の関係

 

 文明の発祥と共に存在していたものの一つとして、アルコール類は良いにつけ、悪しきにつけ人類と共に深い関わりを持って、今日に至ったことは歴史が物語っています。

 古今東西を問わず、アルコール(エチルアルコール)は神々の祭事に使われ、「清め」の聖なるものとして使われてきました。何故、神事に使われてきたのかといえば、殺菌力があること、そして、飲めば素早く体を駆け巡り、血流が良くなり、脳の働きを活発にして高揚させることにあるのではと推測します。

 ヒトが生命活動をするための食べ物以外で口にするもので、アルコールは生物界からの贈り物としては最もいろいろなことに利用させていただいたのではなかろうか。何よりもアルコールの存在そのものが自然界の力だけで出来る「発酵」という技術を人類は修得したのです。表題でアルコール類としているのは、アルコールといっても様々な種類と用途があることを先ず知っておいてもらいたいのです。

 

 

 アルコール類の中でも、私たちに最もなじみの深いのは、やはりエチルアルコールです。アルコールといえば、普通の人は飲用や消毒用、あるいはあかりや燃料に使われるエチルアルコールだけを頭に浮かべます。それ程、エチルアルコールは私たちの生活に密接に結びついています。その理由は性質にあると思いますので、主要な特性を以下に示します。

 

①水にも油などの有機物にも溶ける

②揮発性がある

③可燃性がある

④殺菌力がある

⑤他のものと結合しやすく、又、分解もしやすい

 

 殺菌力があるということで、注射や、採血をする時には必ずアルコールを浸した綿花で皮膚を拭いて殺菌してから行います。又、お医者さんが患者さんに接する時や手術する時にアルコールを吹き付けて、自らの手などを消毒してから行なうなど、医療現場では欠かせません。又、食品業界でのエチルアルコールの利用は殺菌用、保存用、そして発酵食品、飲用などです。私たちの生活では、圧倒的に食品用として用いられていますが、化粧品にも、意外とアルコールは保存用及び材料の溶剤として用いられています。

 文明の発展とともにアルコール類、特にエチルアルコールは歩んできましたが、食品の保存用としては兎も角として「アルコールの飲用は良いのか、悪いのかを正直に答えなさい」と云われたら、私は「良くない」と答えざるを得ないです。何故かと言えば、前述した5種類のアルコールのうち、飲用できるのはエチルアルコールだけであり、他の4種類は許容濃度の設定も低く、又、毒性も高いといわれ、飲用することができないものである。

 ほぼ同様な傾向を持つアルコール類、R-OH(CnH2n+1OH)のうちエチルアルコールだけが飲用でき、安全であるということはあり得ないと考えるのが常識ではないでしょうか。言うまでもありませんが、エチルアルコールの中毒作用は多量に摂取すればする程、症状はひどくなるのは周知の如くであり、アルコール依存症や、動脈瘤、肝炎なども生じるように、アルコールの繰り返しの摂取は生体を破壊するのは明白である。しかし、毎日アルコールを飲む習慣をつけてしまうと麻薬と同じで、これがなかなか止められません。

 体内ではさまざまな要因で活性酸素・フリーラジカルが発生しますが、若い頃はこれらを代謝消去する物質が十分に存在するので、活性酸素はきちんと処理されますが、加齢と共に消去物質が不十分な量しかないことから、次第次第に活性酸素が積み残されて細胞にダメージを与えるようになっていき、病気が増えてくると考えられています。これに加えて毎日のようにアルコールを飲むと、体内では更に活性酸素が出現しますので、病気にかかる率は飲酒しない人に比べて、圧倒的に増加します。

 「お酒は百薬の長」という言葉があり、同じ嗜好品のタバコと比べて世間の理解度は高く、「酒の上でのことだから」などと許される言葉もある位、お酒に対しては寛容に受け止められています。健康で病気せずに一生を全うするも人生、大酒飲んで太く短く生きるのも人生、全ては自己責任ですから、周りがとやかく言う必要はないのですが、人生一人で生きているわけではありませんし、苦しむのも本人だけではありません。そこに節度が必要になるのですが、基本的にエチルアルコールは有機溶剤であり、初めは慣れなくて気分が悪くなったり、吐き気を催したりしますが、次第に慣れが生じ、気持ちが良くなってきたりします。これが中毒の第一歩です。更に、飲みたいなあという気持ちになり出すと中毒の第二歩です。これがもっと高じると飲まずにはいられないようになる。これは完全な中毒状態、そして最後にはアルコール依存症、あるいは肝臓を中心とした疾患が目に見える形で現れてきます。これらを引き起こしている体内の主役は何といっても活性酸素・フリーラジカルです。つまり、生体内電子の略奪を起こす主役をわざわざ体の中で増やすアルコールを飲むとなれば自分でそのレベルを決めるしかないと思いますが、いかに私の接した人たちのお酒との付き合い方を幾つか紹介します。

 私が毒性研究所に籍を置いていた頃の所長で、職業癌の世界的な権威者の坂部弘之先生は「俺は毎日ビール、ウイスキーを飲むが、度数を20度以下にして飲む。食道癌が一番怖いから薄めて飲むこと。そして夜遅くは飲まない。」坂部先生は80数歳まで元気に人生を全うされました。

 タバコは百害あって一利無し、といわれている方々が皆言われるのは、「お酒は飲む時にはタバコを同時に吸うな」ということです。つまり、アルコールは水にも有機物にも溶けるので、タバコの中に入っているニコチン、タールをはじめ体に悪いとされるさまざまな成分がアルコールに溶けて、胃から直接血液に吸収され、有害作用が倍増するというのです。

アルコールは胃内で粘膜から30%は直接吸収されるといいます。更に、その時水分も一緒に連れて行くので胃粘膜は水分が不足し、正常な膜の機能をしなくなってしまいます。そうした考え方も正しいとは思いますが、私から見ればもう一つのことが考えられます。

タバコは口からも入りますが、多くは呼吸器から成分は肺胞を通して血液に入り、全身を駆け巡ります。アルコールも極めて速いスピードで血液に入り、お互いがすぐに合体して脳にまで駆け巡ってしまい、フリーラジカルを大量に発生させ、細胞にダメージを与えるものと考えます。

 次に血液や肝臓に強い障害を急性的に与える化学物質を取り扱っていた人が、作業後に仲間と一杯やっていたら急に苦しみ出して、病院に担ぎ込まれたが死亡した事件がありました。この作業者は電話機が黒い時代、この顔料がアニリンブラックというもので、アニリンとニトロベンゼンを混ぜ合わせて作るのですが、作業中チアノーゼ(貧血)が起こる位、化学物質を浴びていて、肝臓にもかなりのダメージを受けていたと思います。ここに、大量のアルコールが入ってきて、いきなり肝不全に至ったと考えます。つまり、タバコにしても、他の化学物質にしてもアルコールと合わせると考えられないような毒性を体内で発揮させてしまうことがありますから、薬を摂取しながら飲酒などは絶対やめることですね。

 

 

肝に銘ずること

酒を飲むなとは言わないが、タバコや薬との併用は絶対避けること

 

 

 昔、私はアルコールをやめられる薬と称する化学物質「アンタブス」の毒性実験を行ったことがありましたが、極めて強い肝障害が短期間で生じました。当然、肝臓が強烈にダメージを受けるのですから、そんな体内事情でアルコールを飲んだら、肝臓では代謝する能力がないので、すぐに酩酊してしまい、お酒が受け付けられなくなってやめられるというストーリーなのですが、極めて危険で結局発売には至らなかったのではなかったかと思います。

 私の「生体電子再研究」によれば、電子を略奪するフリーラジカルを大量に発生させるアルコールを飲むのですから、それに対応した「電子供給物質」を体の中に入れておけば、細胞はダメージを受けずに済むことになります。当然、電子供給物質はアルコールも分解するのでこれを入れたアルコール飲料を飲んでいますと、電子が十分にあるので悪酔いを防げるし、体への負担も軽減できるでしょう。

 余談になりますが、この電子が満ちたアルコール飲料は味がマイルドになり、飲みやすくなって、飲む量が増えてしまうという苦情もありますので、お酒はどこまでいっても自己管理だと思います。この作用を利用して、食品にエチルアルコールを利用している企業では「電子供給物質」とアルコールを併用して使用することで、殺菌、保存の効果を保ちながら、アルコールの強いにおいや味を抑え、美味しい加工食品、例えば「うに」などが製造されております。

 エチルアルコールの生体内での代謝は次のように酸化されていきます。

 

 

 


 

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