図書館の排水溝に通じるマンホール内で設備業者の作業員2名が倒れていて、意識不明の状態で救出されたが死亡が確認された。業者は図書館のトイレ改修工事の依頼を受け、計5名で作業をしていたとのことで、現場の酸素濃度が低くなっていたというが、マンホール内は密閉状態であり、さまざまなガスの発生や酸素濃度が低下している恐れが十分予測されるので、入る前には十分換気し、エアーラインマスクの着用、酸素濃度の測定などの実施は必要不可欠なことでしたが、これらがされていなかったのは極めて初歩的なミスで、絶対にあってはならないことです。

 

 私自身は酸欠事故にはあっていませんが、私が社会人になって2年目の頃、当時労働衛生研究の第一人者の久保田重考先生の下で勉強させていただいていた時に、都内のビルのトイレ内で女性が酸欠事故で亡くなった現場の調査に立ち会ったことがありました。事件性は全く無く、自殺でも無く、事故でした。原因究明が仕事なので、現場をむやみにいじれないので、現場に立ち入る前にミイラ取りがミイラにならないように徹底した防護した状態での立ち入りをおそわりました。事故原因は、数百メートル離れた場所で掘削工事で地盤を固くするための作業をしていたことでした。地下の地面を伝わって圧搾された空気が女性の死亡したビルのトイレにまで到達し、わずかな排水管の亀裂から、酸素濃度の少ない圧搾空気がトイレ内に充満し、異常と気づかずにトイレに入った方が助けを呼ぶ間もなく一瞬で意識不明に陥ってしまったものと判断された。これはまさに不慮の事故であるが、地下から排出されてくる空気は非常に危険性があるので、地下にもぐったり、入ったりする時は防護装置の着用、事前の環境測定、換気は絶対に必要なこととあらためて思いました。

 

又、生後間もない赤ちゃんが、りんごの小片がのどに詰まって窒息死する事故がありましたが、これも完全にすりおろしたものを与えていなかったというあってはいけない事故で、親御さんにとってはたまらないですね。

どちらの事故も常識的な処置をしていれば起こらなかったことです。改めて、こうした事故を他人事と思わず、自分への警告として受け止めましょう。

 

 

 

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