- 大塚 敦子
- さよならエルマおばあさん
「多発性骨髄腫」と言う病気で余命を知ったエルマおばあさんが、自分の人生の終焉へと向かう最後の記録。猫を抱き上げている表紙につられて購入したのですが、なかなかシリアスなお話です。
エルマおばあさんが延命治療をせず、最期を静かに過ごす様子を飼猫のスターキャットの目線から書いてあって、「子供の視点もこんな感じかな?」と思いました。
巻末の「子どもに死をどう教えたらいいか」に、心理学者マリア・ナージイの研究の結果、子どもが死を理解できるのは9歳頃からであると分かったと書いてあります。
5歳から9歳の子どもは死を理解してはいるけれど、自分と距離を置いてとらえようとするのだそうです。
猫の精神年齢は大体、5歳~9歳、10歳くらいの子どもと同じだと思うので(←実際に猫を飼っていてそう思います)、猫視点で死をとらえるのはなかなか、分かりやすくて良いです。
思春期、私は死を別に怖いこととは思わず、別に命なんてどうでもいい、何時死んでも問題ないと考えていましたが、17歳の時に初めて身近な人の死を経験し、その後、成長するとともに父親が死んだり、祖父母が亡くなったり、死に触れる機会が何度かあり、「死」は全ての終わりだと感じるようになりました。
今、「死」を考えると、とても怖いです。「まだ死にたくない」と思うのですが、これは、何度か経験した人の死によるものだと思います。
80歳、90歳頃になって、自分がこのエルマおばあさんのように落ち着いて、静かに死を迎えられるかどうかまだ分かりませんが……、いつか私が死を迎えるとき、それが誰かの(子どもたちや若い人たち)「死」に対する考えの勉強になると良いなと思いました。