キスムは今日の夕方も嵐がきました。



が。



今、ケニアの大部分では雨が降らないのでかんばつの被害がでています。 


今日のYAHOO!ニュースにも記事になっていましたね。


以下、YAHOO!ニュースから転載。

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<ケニア>大規模な干ばつ 国立公園ではゾウの死が相次ぐ

10月17日21時7分配信 毎日新聞

 【ヨハネスブルク支局】東アフリカ諸国が大規模な干ばつに見舞われている。ここ10年で最悪の被害といわれ、ロイター通信によると、ケニア南部にある「ツアボ国立公園」ではゾウの死が相次ぎ、その数は約80頭に達するという。

 同公園の担当官は「多くのゾウが水不足の影響を受けている」と指摘。植物が枯れ、特に若いゾウは鼻が短く、木の上部にある食べ物に届かないため被害が大きいという。このほかシマウマやバファローも死んでいる。

 干ばつ被害はエチオピア、ソマリアなどにも広がり、2300万人以上が食料支援が必要な状態に置かれているという。
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干ばつになって動物が死んでいるだけでなく、食べ物を求めて野性動物が人間が住む地域に近づいてきていることもあり、密猟者が増加しているそうです。

それだけでなく、家畜が死んでしまい収入の術を失った人が密猟に走るということもあると思います。



1ヶ月ほど前、ナイロビにあるゾウの孤児院に行ったのですが、ゾウが孤児になるのはお母さんゾウが密猟者の罠にかかって死んでしまうことが主な原因だそう。赤ちゃんゾウは2年間はお母さんゾウと一緒にいるのですが、お母さんを失ってしまうと、赤ちゃんゾウも死んでしまうとか。


こんな展示がされていました。

★ケニア奮闘日記

「1000の罠がかけてあり、1日5%の成功率と仮定すると、
1年間に18,250匹の動物が捕まることになる」

「私達の密猟罠解除チームは、これまで93000の罠を取り除き、
900人以上の密猟者を逮捕しました」



これは野生動物が助けられた時の写真の展示。
★ケニア奮闘日記
写真だとみづらいかもしれませんが、近くで見ると
結構えぐい写真もあります。



そういえば、今ケニアではライオンが絶滅の危機に瀕していて、
ケニア国内にライオンが2000頭しかいないそう。

今のまま減り続けると、20年後には絶滅してしまうとか。


ケニアは観光で国の経済が成り立っている部分も大きいので、
動物の数が経済状況と直結しているわけです。

もちろん動物の数が減れば食物連鎖も崩れ、
他にも絶滅してしまう(危機に瀕する)種が増えてくることでしょう。



でも、密猟者はそんなことどうでもいいんだろうな。

目先の自分の利益さえ確保できれば。



いろんなNGOや団体が野生動物保護の啓蒙活動をしていますが、
動物を守ることが自分達の利益を守ることだと、多くの人々が理解し、
ちゃんと行動に反映するようになって欲しいですね。


ただ、経済的に発展していない国では、長期的視点に立って物事を考えるということが非常に難しい。

「20年後のことより、今日・明日の飯が食えなかったらどうするんだ!」と思う人が多いのも事実。特に現在のような水・電気不足で、生活が厳しくなっているような時はなおさらでしょう。


かと言ってそのままにしておいたら、水・電気不足→(経済停滞)→密猟者増加→野生動物減少→観光客減少→経済停滞→犯罪増加→観光客減少 と、益々負のスパイラルにはまってしまう。


負のスパイラルにはまってしまったら、そこから抜け出すのは相当大変なことだから、早く手を打たないと。


と言いつつ何もできない自分がちょっと腹立たしい。むっ

今の私にできるのは、こうやって皆さんに現状をお伝えすることくらいでしょうか。