Plan B -腎がん罹患後の記録- -41ページ目

Plan B -腎がん罹患後の記録-

発覚から手術までの体験とその後の人生再設計を記録していきます。

・入院してから既に8日目だがまだ入院中。ドレーンがまだ外せていないので退院できない。リンパ節を切除しているためか廃液はケミカルなピンク色が続いており、なかなか先生のお許しが下りないのだ。

 

・参考までに、術後4日目からの体調をまとめると以下のような感じである。その他には、入院中は花粉の季節であったことを強調しておきたい。花粉症の方には、選べるようであれば春先の外科手術はお薦めしない、笑。

 

① 微熱:解熱剤がないと37度後半に上昇。入院中の担当医によると「手術をしたのだから熱が出るのは当たり前」で、38度を越えるようでなければ心配はいらないとのこと。まあ、仕方がない。

 

② 背中:それこそ床ずれになってしまう(った)のではという痛みであったが、同じ医師によると「はははw、それは大変だw」のつれない返事で終わり。湿布で対症療法に努めるほかない。思えばこの5年はシモンズのヘブンリー・ベッドでぬくぬくと夜を過ごしてきた。普段、体を甘やかしていると一番苦しい時に余計に苦しむことになる。

 

③ 患部:普通にしていれば気になるほどではないのだが経口の痛み止めは欠かせない。また左腹周辺は痺れているようなピリピリとした感覚が常にある。これは神経を切ったことによる副作用とのことで、暫くは治らないといわれる。また、ねじる・ひねるの動作はご法度。シャワートイレのありがたみをトイレの度に噛みしめていた。

 

・体調的には少しずつは良くなってはいるものの変化は乏しい。熟睡とはほど遠い日々も続いており、いい加減に退院したくてたまらない。

 

・そして、本日はいよいよドレーン除去の日。この頃は起床後に廃液の色を確認するのが日課になっていたのが、今朝はなんだか白濁しており色が悪くなっている。昨日、こっそりフルーツパンケーキとドーナツを食べたのがいけなかったのかもしれない。悪い意味で、食べ物の効果はてきめんだった。

 

・まずいなあと思いながら処置室にいくと、廃液の色を確認するでもなく「今日抜きますね~」の一言。「おいおい大丈夫か」と思ったが、どうやら前日に方針は固まっていたようだ。

 

・ドレーンを抜く瞬間をみてみたいと思っていたが、いざその時になると思わず目をそむけた。にゅるりと管が抜けて痛みが襲ってくる。尿管カテーテルとは異なり、これは紛れもなく「腹に空いている傷口を刺激した痛み」であった。

 

・「今日からシャワーに入って大丈夫」と言われたが既に3日前から入っている。ひょっとして臭うのかなと心配になりつつ3日前から入っていることを伝えると「まあ気兼ねなくということです」と。

 

・その時はあまり意味を理解していなかったのだが、シャワーの際に、ドレーンを抜いた箇所にはなにも張らずそのまま入るのだ。二人の看護師さんに二回ずつ確認したので間違いない、笑。なにやら「腹圧で穴が塞がれているので水が中に入ることはない」と事もなげに言う。さらには傷口を清潔しておくためにも泡立てて優しく洗った方が良いと。「いやいや自分が同じ立場だったら、ちょっとびびりますよね?」と訊くと若い看護師さんは笑って頷いていた。

 

・ドレーンが外れるといよいよ身軽になった気がする。思い返せば、お見舞いに来た2歳の息子は父親の腹から出ているチューブと大きな音を立ててついてくるガラガラを怖がって近寄ってこなかった。手術してからの一週間は、寝ている時もリハビリ中もトイレもシャワーもいつもこの相棒と一緒だった。だからといって特別な感慨は湧いてこないが、独りで歩く感覚にちょっと戸惑いを覚えていた。

 

・入院着を着ていないと、もはや病人には見えない。いよいよ退院の日が迫っていた。