私立派遣講師の現状について追記

・東京都の場合、講師の給与は、1コマ2300~2700円(月9200~10800円)x12か月分+ボーナスです。私立もほぼ同じです。派遣の場合は1コマ2500(月10000円)x12か月分(ボーナスなし)です。基本的に年間契約です。夏休みに授業が無くても給与は出ます。

・東京で家賃払って生活しようと思うと、20コマ(月20万円)は必要ですが、1校で20コマはほとんど不可能。掛け持ちとなります。パワーがある若いのは塾と学校2つの掛け持ちとかもいます。実際には2校掛け持ちはかなり大変です。よほど近くないと学校間の移動は不可能で、曜日別の勤務になります。普通は非常勤のコマは6~12コマぐらいです。うまく自分の時間割を組まないと生活ができません。

・講師には、常勤(1校のみの勤務)、非常勤があって、常勤は専任(正社員)採用含みか経費節約のための雇用抑制かのどちらかです。学校には労働組合があるので契約条件があって、16コマ以上は私学共済の年金と健康保険に入ることになります。定員を満たせない私立学校が多くなって、専任を雇うのに二の足を踏むことが多いようです。そこで、何人も講師を雇って10時間程度に分割、必然的に講師の数が多くなります。

・講師が増えると専任の負担も大きくなって、担任と主任の数だけ専任で後は全て講師という学校も増えています。非常勤はもともと大学院生のバイトか主婦のパートの扱いでした。職に就くことが困難な現状の中で、非常勤で生活する人が増えています。

・私立の専任の給与が高いのは、私立間の引き抜き対策、組合との協定、公立への人材流出の防止の3つだと考えられます。