久々の本題復帰です。

 個人のプライバシーや差別問題になりかねないのでみんな口をつぐんでいる話ですが、公営住宅(東京では都営住宅)にはいろいろと問題があります。

 東京の例で言うと問題が多いのは低所得者向け都営住宅です。
実は、都営住宅にも家族向けや高齢者向けなどいろいろあるのですが、数的にもっとも多いのが低所得者向け都営住宅です。
最近は建て替えが進んで高層住宅が増えましたが根本的な問題は変わっていません。ただ、高齢者の割合が増えているということで子供が関係する割合が減っている可能性はあります。

 今までの話で散々触れた、問題の多い生活保護家庭のその多くは都営住宅に住んでいます。大規模な都営住宅が学区内にあると、各クラスに沢山の生活保護家庭の子供が入ってきます。質素に暮らしている生活保護家庭なら問題ないのですが、アル中やギャンブル中毒で崩壊した家庭が何軒もあると担任が大変です。中2ぐらいで非行に走って手がつけられなくなり、事件を起こすたびに親を呼び出すものの出てこない、子供をしかる気がない、更に、子どもに食事も与えずろくに食事をしていないなどのパターンも多く、生活がますます荒れます。都営住宅では近所にも似た環境の生徒がいて、つるんで自宅がたまり場になったりします。

 生活保護でなくても低所得家庭は仕事も不安定なことが多く、ストレスが溜まって子供にあたるなどの事例も多いようです。
「衣食足りて礼節を知る」はある意味学校では常識です。昔はまじめに働いていても貧しいという家庭が多かったですが、現在では「低所得」である原因に「病気(中毒症)」や「基本的生活習慣が身に付いていない」などの理由が多く、「生活力が無いから貧しい」→「家庭が崩壊する」→「子供が非行に走る」というパターンも多いようです。
 都営住宅には、低所得が問題な家庭ではなく、基本生活が成り立たない家庭や依存症で生活できない家庭が結果的に貧しくなって入っている場合が多いということです。

 問題が多い家庭が集まると、つるむ、たまり場になるということでスラム化することがあります。都営住宅(公営住宅)の問題点はここにあります。

参考

都営住宅とは住宅に困っている収入の少ない方に対して、低額な家賃でお貸しする住宅です。
http://www.to-kousya.or.jp/toeibosyu/index.html