本日のテーマは、先日の入試問題を「YAHOO知恵袋」に試験中に投稿した事件についてです。
もちろん、不正入試を弁護するつもりはないし、厳正な処罰はもちろんのことですが、インターネット時代という観点でてコメントします。

コメントは以下です。

①検索系のインターネット第一世代と即質問系の今の第二世代の差
②大学入試が入学後に必要な能力と合わない。
③知識を問うことへの疑問

①まず、勝手ですが20世紀からネットにつないでいる私のような世代をインターネット第一世代と呼びます。
(実際には、ブロードバンドが普及するまでの2003年位までにインターネットを本格的に使った世代といった方がいいかも。)

 正直、今回の投稿事件は、何でも聞いてしまうという携帯インターネット世代(これを勝手にインターネット第二世代と呼びます。)のなせる業だなと思いました。入試問題をこの手のサイトにいきなり投稿するという発想自体が私の世代と違うなと思いました。私ならまず、自力検索を考えます。
 私らの世代は、昔の資料探しパターンである図書館めぐりを知っています。インターネットで「探す」手間が省けたことを大変ありがたく思っています。
 対して、現在の20代以下の世代は、論文といえばウィキペディアやブログをコピペ(コピー&ペースト)、疑問は質問サイトで解決が当然のことのようになっていますね。
 彼らには、自力検索、ソースの信頼性の確認、複数サイトの情報からアレンジし自分で文章を作成するといった教育が必要だと思います。

②センター試験のレベルであれば、大学の授業についてゆくために必要な基礎学力ということになると思いますが、国立の2次試験や高い偏差値の私立大学の問題が、本当に大学に入って必要な能力とは離れているように思います。大学以降は基本的に論文形式になるので、穴埋め問題や、問題集にあるようなパターン問題は、1次のみの「認定型」に、たとえば700点以上合格とかとするべきでしょう。

③本日(3月6日)の本日のテレ朝、サンデーフロントラインのコメンテータが2次試験に意味があるのか?、エッセイ、論文形式でいいのでは?。2次試験はパソコン持込、ネット接続可にして、自分で調べて論文を作るようにしたほうがいいといっていましたが、私は賛成です。他の番組でも、調べれば分かる知識は覚える必要はないという若者の意見が多いと言っていました。社会の変化で知識に対する価値が下がってきたと思います。
 「パソコン持込、ネット接続可にして、自分で調べて論文を作る」というのは、それそのまま仕事での文書作成です。現在求められているのはそのような能力です。


 今回の事件は単なるカンニング事件にネットが絡んでいたのでマスコミが大騒ぎしただけだと思います。私自身は単なるカンニング事件でアイテムが質問サイトと携帯だったという認識です。単に、質問サイトを使うという発想自体が今風だというだけでしょう。
 インターネットが絡むとどんな事件でも大騒ぎするマスコミの方が奇異に感じられます。更に、掲示板やツイッターなどで話題になってから騒ぎ出すのでは、単なるネット情報増幅器でしかなく、「情報ソースがインターネット」ではマスコミの存在意義すら問われかねません。

参考
aicezukiさんのMy知恵袋
http://my.chiebukuro.yahoo.co.jp/my/myspace_quedetail.php?writer=aicezuki
いつまでも削除しないなんて信じられませんね。

「京大入試ネット不正事件」に見る入試制度の限界
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110228-00000301-newsweek-int
知識を問う問題が無意味だという意見には賛成です。