前回はちょっと熱くなっていました。本題に戻ります
今後から何回かは「学校についての一般のイメージとの違い」と同時に大学教育や就職後に関する部分に触れたいと思います。
その後、「インターネットで学校が変わる」というテーマで、更にその後は本来わたしが書きたかった生徒の実情と生徒指導に関することを書きたいと思います。


 「学校で学んだことを生かしたい」
就職面接でこの言葉は発すると落とされる。そんな話を聞いたことがあります。

 ある意味、それは当然のことで、「大学を出て就職すれば出世する。能力が高いので自力で学習できる。」というのが前提になっているからでしょう。将来の業務と関係ない「学問」を収めて企業側は学校で学んだことをあてにせず、入学時の成績のみでランク付けして採用していた・・いる かな? というのもその辺の延長線でしょう。 

 なぜ勉強するの?という疑問への本質的な答えは、小学校部分の基礎以外は別として、

① テーマ別の課題をこなす訓練
② 将来、出世するのが前提の「働く前に教養を身に付ける」

このあたりではないでしょうか。となれば、学校で学んだことが直接的に生かせないということになります。
これでは、もともと勉強など好きでない学力も低いという生徒が遊ぶのは当然、緩い進級基準とともに何も身に付けずに卒業ということになります。高校も大学以上に卒業基準は緩く、読み書きもろくにできないまま卒業するなどざらです。

 昔は4年間遊んでいても大卒のほうが仕事ができるという評価もありましたが、大学進学率が5割を超え、まともに計算も作文もできないままの大学生があふれ、大卒に対する意義は一部の上位校にしかなくなったといえるでしょう。私立に関しては推薦と一般入試の学力差が授業が成り立たないほどあり、すなわち同じ学校卒業でも学力がぜんぜん違うという状況もあるようです。

 大学を出たから就職できるとか出世できるという時代はとっくの昔に終わっていて、惰性、就職モラトリアムといった大学進学が増えているようです。

 次回は、結論として大学教育をどうするかという視点で話をします。