存在しない存在 | カメラマンの独り言

カメラマンの独り言

「カメラマン」「経営者」としての独り言を
だらだらと、そしてつらつらと書いています。

新年明けましておめでとうございます。

本年も変わらぬご愛顧の程、よろしくお願いいたします。

あわせて、つらつら書いているこのブログも可愛がってください(笑)。

新年一発目は何を書こうかと考えていたんだけど、先日ある方と話していたときにふと思ったことを書いておこうかと思います(笑)。

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その方との話はたわいないものだったんだけど、なぜか流れ的に「カメラマンって切ない商売なんだよね」っていう方向になった(笑)。

何が切ないかというと…。

例えばファミレスとかに行くでしょ?

当たり前だがまずメニューを見る。

そこには美味しそうな料理の写真と共に名前と金額が書かれている。

で、食べたい物を注文するという流れになる。

さて、ここで気がついて欲しいんだけど、メニューに載っている「写真」って、必ずどこかの「プロカメラマン」が撮影しているんだよね。

写真について細かい事を言えば、食品の写真って必ず「影が手前に来る」ように撮影されているのだよ。<今度見てね?

とどめにその「影」も「ぼやぁ」っと。

つまり何気なく見ている「メニューの写真」を撮影するためには、照明(フラッシュ)を向こう側から光らせて、手前からカメラで撮影するという大掛かりな方法になるわけです。

で、影をぼやかすため、トレーシングペーパーなどをフラッシュの前に垂らしたりして。

…という「ものすごい苦労」を全くわからないように「1枚の写真」を作り上げる。

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でもこの「苦労」「努力」が写真を見ている人に気がつかれたら「プロカメラマン」として失格なんだと思う。

よくね「こんなに大変な思いをして、高いレンズで大量の機材を設置して撮影したんだ!」と言葉に出す人もいるが、こういう人は正直「ハイ・アマチュア」以上にはなれないんだと思う。

本当のプロならその「苦労や努力が見ている人に絶対に知られてはならない」んじゃないかなってね。

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あとね、貴方に好きな芸能人やアイドルがいたとする。

その人が写っている写真集やポスターを見て「私を見ている…(うっとり)」って思う時もあろうかと…(笑)。

でもね、その好きな芸能人やアイドルが見ているのは実は「カメラマン」。

芸能人やアイドルと、それを見ている貴方の「間」には、実際「カメラマン」という人物がいるんだよ。

当たり前の事なんだけど、案外それに気がついている人って少ないんじゃないかな?

まぁそういう事に「気づかれている」ようじゃ、プロカメラマンとしては失格なんだろうと思う。

その芸能人やアイドルが、カメラマンを「透かして」ファンの人を見つめていなければいけないわけだからね。

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どんなに素晴らしく、美しく、感動するような写真であっても、そこに「カメラマンという人物」が存在してはならない

プロなら完全な「黒子」として「存在していない存在」に徹しなければならない。

もちろん時と場合によるんだろうけど、プロカメラマンである限り、やっぱり写真を見て「自分の存在は知られてはならない」のでないかと思う。

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どんな仕事でも「評価」されることによってモチベーションが保てるんだと思う。

でも、プロカメラマンやプロエディター(編集者)、デザイナー、クリエーターの場合「評価がないことが最大の賛辞なんだ」という事も知っておいて欲しい。

どんなに上手く写真を撮影しても、撮影自体を「上手だね」と言う人は殆どいない。

写されている人を見て「いい表情だね」とか、風景なら「綺麗なシーンだね」とか言うことはあっても「撮り方が上手ですね」と褒められることは殆どない。

というか、プロなら上手く撮れて当たり前なんだから「上手だね」は褒め言葉じゃないんだという事にも気がついて欲しい。

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…。

ということを年始早々話しているうちに、だんだん「プロカメラマンって切ないなぁ」と思ってしまった(涙)。

正直、かなりモチベーションが下がってしまったが、それでもやっぱりみんなの「笑顔」が見たいから、自分はカメラマンをやっているんだと思う。

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何度も言うけど、カメラマンって格好のいい商売ではない。

どちらかというと「3Kの仕事」なんじゃないかなって思う時もある。

でも、たとえ自分の存在が前面に出ていなくても、その人の「宝物」として一生大事に持っていてもらえる仕事なんてそうないんじゃないかなって思う。

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今までどれだけ多くの宝物をご提供できたんだろうか…?

自分は今年も「存在を極力消し」つつ、たくさんの宝物を作って行きたいと思う。

改めまして、今年もよろしくお願いいたします。

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