競馬と老人福祉

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伝説の馬券師さんは、先日のオークスも的中させたということですクラッカー

自己紹介を拝見すると、
廃止された地方競馬場で、元騎手・調教師であられたそうですが、
地方競馬が、どれだけ地元へ大きな貢献をしてきたか、
わたしはすこーしわかる、と言わせてください。

山形県上山市には、
「かみのやま競馬」という、地方競馬場がありました。
入場料は100円か200円だったと思います。

子どものための遊び場も充実し、
外の牧場なら1000円はするポニーに、
無料で乗ることができました。


よく晴れた日にそこに行くと、
お弁当を携えた老夫婦の姿を何組も見ましたし、
ひとりで来ている老人もたくさん見ました。

馬券購入の窓口でちらっと見る購入金額は、
100円、200円。

夫婦の場合は、
ふたり仲良く、500円で買った予想紙をのぞきながら、
真剣に馬券を検討している様子。
おじいさんの勝った負けたに動じないおばあさん。

ひとりできている老人も、
おにぎり持参、
赤ペン片手に、パドックと観客席をこまめに移動し、
ごひいきの騎手に声援など送っていました。

そうして日が傾くころ、最終レースを終えて、
帰り支度をはじめます。


わたしは、すごい老人福祉だなぁと思っていました。


躍動するサラブレッドの、
砂を蹴って走り抜けるひず目の音、
生き物の匂い、
危険と隣り合わせのスピード、
勝負師たる騎手、なじみの顔。

年金を賭ける行為、それに伴う脳の活性、
勝つこと、負けることを味わうこと。

ひとりでもふたりでも、
わずかな金額で一日そこにいてもいい、
よく手入れされた空間。

客席~パドック~馬券売り場~客席、
この繰り返しを10レースするとう、
すばらしい運動量走る人


人のざわめき。

何よりそこは、アウトドアの世界。



一日中家にいることに引けめを感じる人も、
いくところがある。

勝って儲かることもある。



老人福祉は健全すぎる、
と、まだまだ老後の気持ちが想像できないわたしは、
思っていました。

デイケアサービスで老人仲間と手遊び歌を歌ったり、
きり絵をしたりするならば、
わたしも競馬場でギャンブルをする不良老人がいいわ、
そう思いながら眺めていました。


騎手の方々はそうした方々に、
まるで息子のように声援されていたのではないか、
とお察しします。

大きな声を出すことがない日常で、
老人が「●●、しっかりせい!」「頼むぞ!」
なんて声をだしてもいい、
そんな役割を果たされていたと思います。


今、地方財政が苦しくなって、
ほとんどの地方競馬が廃止になりました。

行政もがんばったのでしょうが、
どうしてか、まずは娯楽を廃止します。

誰にも反対されないような、
けれどもだれも行かないような、
お城など造るのに。


上山競馬場が廃止されるかどうか、
という瀬戸際に、
あの武豊騎手が、小さな上山競馬場に来て、
地方の馬に乗りました。

実況中継のアナウンサーの興奮した声、
騎手たちのファイト、
あの武騎手の、
がんばれかみのやま競馬のメッセージは忘れられません。

そんなことを思い出しました。


伝説の馬券師さんたち、
元地方競馬場の関係者の方々のプロジェクトの、
益々のご繁栄をお祈りいたします馬

(ダービー、楽しみ!)