こんな夢のような文言を謳っているのは、小型拡声器パワギガを販売しているなんずさんです
リハビリで出会ったこの商品
オプションの咽頭マイクを付けると、自分のささやき声が見事に大声で聞こえます
飲み込む音もはっきりと聞こえるので、発声練習だけでなく、嚥下の評価や訓練にも用いられるそうです
私のささやき声は単語にもなっていなくて単音だけでした
「あ…ぁ」や「う…ぅ…」程度の音です
呼吸も弱く、普通の18%の力しかなかったので、音も相当小さい状態です
とは言え自分の声は自分では聞こえているので、この拡声器を使っても音が大きくなる程度だろうと言う認識だったのですが、
驚いたのは周りの反応です
私の相槌の「あ…ぁ」や「う…ぅ…」が聞こえるととても喜んでくれるのです
「聞こえる！」「わかる！」と言ってとても嬉しそうに楽しそうに話しかけてくれます
（あっ…聞こえてなかったんだ）と改めて気付く私
それでもやっぱり喜んでもらえるのが嬉しくて、どんどんと喋る意欲が湧いてきます
もちろんヘトヘトになるのですが、気持ちのいい疲れです
喋れる、喋れないは別として声や音を使ったコミュニケーションの楽しさを思い出させてくれました
もう一つ同じように、音を使ったコミュニケーションの偉大さを感じさせてくれたのは音声読み上げアプリの‘指伝話’です
打ち込んだ文章をそれなりの精度で読み上げてくれます。
よく使う定型文も自分で編集できます。
喋れなくなって久しい私の言葉が音を通じて伝わるのはとても新鮮なようで、皆少しはしゃぎながら喜んでくれます
少しぎこちない喋り方が面白くて、また笑いを誘います
使い始めたのは、喋れなくなってコミュニケーションが出来ない、思いが伝わらないもどかしさに苦しんでいた時でした
流れる音声に、自分が喋れている感覚になってとても嬉しかったのを今でも鮮明に覚えています
うまく喋れなかったり、ちゃんと伝わらないことが多くなると、どうしても声を出すことに臆病になってしまいがちですが、
皆様も安心できる場所や信頼できる人、便利な道具など、リラックスできる環境で少しでも喋る楽しさを味わえますようにと、生意気にも願ってしまいます
これからも追いつかなくなったところは人や物の力を借りて、自分らしく過ごせる時間を大切にしていきたいと思っています
※商品名やアプリ名をクリックすると各サイトにジャンプできますので、興味のある方は見てみてください。
アプリはわかりませんが、拡声器は障害者手帳に構音障害が入っていれば補助が出るようです。（お住まいの市区町村によると思いますのでご確認ください）